日本とUNDPが東ティモールの公共放送の機能強化に向け協力

2023年9月29日
Photo: UNDP Timor-Leste / Maria Selly

2023年8月11日、木村徹也駐東ティモール民主共和国日本国特命全権大使と、アデリ-ヌ・キャリエ国連開発計画(UNDP)東ティモール事務所常駐代表代理は、国営放送局(RTTL:Rádio-Televisão Timor-Leste)の運営能力強化のため、無償資金協力「民主的ガバナンス支援のための国営放送施設整備計画(供与額8.36億円)」に関する書簡に署名しました。 

2021年に発生した鉄砲水によりRTTLの施設は構造的な被害を受け、市民への情報提供という役割を十分に果たすことが困難になっていました。最高水準の公共サービスを提供し、信頼できる客観的な情報を提供することは、情報化社会を構築し、参加型民主主義を支えるための鍵と言えます。本プロジェクトでは、環境に配慮した新しい施設の建設支援や、若者と女性を対象とした包括的な公開討論に関する個別指導の研修など、RTTLの組織・運営能力の強化を図ります。

東ティモール民主共和国大統領ジョゼ・ラモス・ホルタ閣下は、本協力に対する祝辞として、「東ティモールは報道の自由が非常に高い国です。本日の交換公文の調印は、東ティモールの歴史において、メディアをより発展させるための新たな重要な一歩となりました」と述べられました。

社会コミュニケーション担当国務長官のエクスペディト・ディアス・ヒメネス閣下は、日本政府及びUNDPとのパートナーシップに感謝の意を表明し、「RTTLは様々な課題に直面しており、残念ながらその一部は未解決のままとなっています。しかし今日、私たちは東ティモールにおける報道の自由を強化するための日本とUNDPの新たなパートナーシップを迎えることができました。既存の国家計画に沿ったこの新しいプロジェクトに、東ティモール政府は必要な支援を提供します」と述べました。また、ジョゼ・アントニオ・ベロRTTL会長は、「新しいプロジェクトの実現に向けた日本政府とUNDPの尽力に敬意を表します。我々は変化を起こす準備ができています。」と述べました。

木村徹也駐東ティモール民主共和国日本国特命全権大使と、アデリ-ヌ・キャリエUNDP東ティモール事務所常駐代表代理

Photo: UNDP Timor-Leste / Maria Selly

本プロジェクトを通じた日本政府による支援は、民主的ガバナンスを維持・推進する上で非常に重要です。木村特命全権大使は、「民主主義は一度確立されたらそのままでよいというものではなく、維持・強化するための不断の努力が必要であり、その過程において報道機関は基幹的な役割を果たします。本プロジェクトを通じてRTTLがその運営能力を高め、この国のガバナンスの維持・強化に貢献することを期待しています。我々は、連帯と友好の精神をもって、東ティモールの国づくりを今後も支援していきます。」と述べました。 

最後に、UNDP常駐代表代理のアデリ-ヌ・キャリエは、UNDPが支援する環境に配慮した施設(green building)の意義を強調しました。「建設と管理段階の双方で環境に配慮したプロセスを採用し、土地、水、エネルギーの効率的な利用を図ります。私たちは、この施設が持続可能な都市開発の基準・モデルとなることを願っています。」と述べました。 

RTTLは、東ティモールの主要メディア機関のひとつで、ニュース(テトゥン語、ポルトガル語、英語)、保健、教育、自然災害を中心とした情報、社会・政治討論等のラジオ・テレビ番組を提供しています。各市町村に支局を置き、地域のニュースをカバーするとともに、農村部を含む幅広い視聴者にサービスを提供しています。