アフリコンバース2024第1回 アフリカ 2063: 中小零細企業の可能性と草の根の創意工夫

UNDPでは2019年8 月に開催されたTICAD 7に向けて日本国内で関係者及び関心のある団体・個人様の間でのネットワーキングと意見交換を支援させていただくべく、2018年6月より月例の対話イベント“AFRI CONVERSE”を展開してまいりました。2025年開催予定のTICAD 9に向けて今後も継続的にJICAと共催いたします。

2024年3月1日
AFRI CONVERSE 2024 #1 Africa 2063: Unpacking the Potential of MSMEs  and Championing Grassroots Ingenuity
Event Details

15 3月 2024

17:00-18:30 (日本時間)

ハイブリッド(対面開催場所:京都大学、オンライン配信:ZOOM)

2024年第1回目は以下の概要にて実施いたします。

近年、アフリカ開発会議(TICAD)の主眼にもなっているように、日本からの投資やビジネスの促進が重視されています。特に、TICADに関連した協議において、日本からの投資を促進する戦略として、アフリカにおける日本のサービスや製品の拡大に焦点があてられています。
この潮流は、既存の企業とスタートアップによる協調的な活動を促しており、特に、アフリカに進出する日本企業の数は、2010年の520社から2018年には858社へと著しく増加しました。このことは、アフリカ大陸の急成長する経済機会を活用しようという機運が高まっていることを示しています。

アフリカ諸国において、実現可能なビジネスを模索する上では、日本の民間企業が地元企業の存在を認識することが重要です。特に、サハラ以南アフリカでは、労働人口の約85%がインフォーマル・セクターに従事しており、地域の若手労働力の大部分を包摂しています。サハラ以南アフリカの一部の国では、インフォーマル・セクターの経済活動が、国内総生産(GDP)の約62%を占めています。

また、近年では、アフリカ全土で地元企業がデジタルツールをマーケティングや金融取引等に活用する傾向が顕著になっています。地元ビジネスにおける技術革新を取り入れていることが象徴されています。さらに、熱意溢れる若者がその独創性を活かして先駆的に地元課題に取り組むといった事例も存在し、これにより、効果的に地元における起業家を育むことができています。こうした動きは、社会的な課題への対処だけでなく、地元コミュニティが持続可能な解決策を提案することにも繋がります。

したがって、これからの日本におけるアフリカへの投資と、ビジネスの推進に関する協議では、アフリカ全土で見られる地元企業の強靭性や資源を認識し、協働することが重要です。地元発のイニシアチブとの共創は、強固なパートナーシップを築くだけでなく、包括的な経済成長を促進する環境づくりにも繋がります。
地元発の企業は地域のニーズや多様な文化に対処しうる強靭性と適応力が高く、また地域社会の結束を促進し、持続可能な発展の基盤を築いています。
例えば、こうした強靭性は新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックの混乱の中で鮮明に生かされました。地元企業は、課題に迅速に向き合いながら、消費者需要の変化に対応して、グローバルバリューチェーンの混乱を回避しました。

さらに、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)が効果的に実施されることによって、地元産業や地元企業の更なる発展が期待されます。AfCFTAの締結・発効は、アフリカ諸国間の貿易を促進し、地域レベルでの経済統合を促進するために重要な役割を果たします。貿易の障壁を撤廃し、国家間での協力を促進することで、AfCFTAはアフリカ全体での経済成長を目指しています。そして、この改革は、地域に根差した産業の成長機会や繁栄を生み出すことになります。

今回のセッションでは、TICAD閣僚会合やTICAD9を通じたパートナーシップ促進を見越して、地元経済を支える中小零細企業や起業家の活用を通じたアフリカと日本間の共創と協働の可能性を議論します。



<登壇者>
-    高橋基樹 京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究専攻 教授
-    レイモンド・ギルピン UNDP アフリカ局チーフエコノミスト戦略・分析・調査チーム長
-    ファイザ・シェムス BINA PADS (エチオピア)CEO・共同創業者 
-    アンジェラ・アハドム ボストンコンサルティンググループ
<モデレーター>
-    上野修平 JICAアフリカ部次長(計画・TICAD担当)



イベント名:アフリコンバース2024第1回 アフリカ 2063: 中小零細企業の可能性と草の根の創意工夫
開催日時 :2024年03月15日(金)17:00-18:30 (日本時間)
対面開催場所:京都大学国際科学イノベーション棟5階シンポジウムホール (https://www.saci.kyoto-u.ac.jp/innovation/)
またはオンライン:ZOOM
言   語:日本語・英語・仏語(同時通訳あり)
共催:国際協力機構(JICA)、国連開発計画(UNDP)、京都大学イノベーティブ・アフリカ・プログラム
参加費用:無料
参加登録:以下の登録サイトよりご登録願います。


 対面参加(京都大学)用登録 

オンライン参加(zoom)用登録 



お問合せ:
UNDP駐日代表事務所 近藤千華(chika.kondoh@undp.org)
JICAアフリカ部計画・TICAD推進課 渡守麻衣(tomori.mai@jica.go.jp)