キルギスにて、地域コミュニティの強化に向けたユースセンターを開設
2026年3月29日
日本政府の支援によるミン・ブラク地域のユースセンター開所式の様子
キルギス共和国ミン・ブラク村行政区(アイリル・アイマク)において新たなユースセンターが正式に開設され、キルギスにおける若者の参画促進、社会的結束の強化、及び予防志向型のコミュニティ開発に向けた重要なマイルストーンとなりました。
本センターは、日本政府と国連開発計画(UNDP)が共同で実施し、キルギス政府及び地方当局と緊密に連携して進めている地域プロジェクト「第二次中央アジアにおける暴力的過激主義防止のためのコミュニティ強靭化及び域内協力促進計画」の活動の一環で設立されました。
開所式には、地方政府関係者をはじめ、若者代表、開発パートナー、外交団関係者が出席し、デニズベク・ライムクロフ・ミン・ブラク村行政長、平野隆一 駐キルギス共和国日本国特命全権大使、アレクサンドラ・ソロヴィエワUNDPキルギス常駐代表をはじめとする関係者が参加しました。
ミン・ブラクのユースセンターは、キルギス国内5つの自治体(ケルベン、チョルポン・アタ、カダムジャイ、オシュ、ミン・ブラク〔チュイ州〕)で展開されている包括的な取り組みの一環であり、安全で包摂的な若者向けスペースへのアクセス向上と、地方行政における若者参画の制度化を目的としています。
本プロジェクトを通じて、5つのパイロット自治体における若者の関与と地方ガバナンスが強化され、350人以上の若者が市民参加、調停、宗教リテラシー、暴力的過激主義の予防に関するスキルを向上させました。この参加型プロセスの成果として、5つのユース行動計画が策定され、地方政府により正式に承認されました。また、5つの自治体すべてが若者主導の取り組みを支援するための予算を確保し、持続可能性と制度的な定着が図られています。
これらの取り組みは、インフラ整備と能力開発、対話の場の創出、若者主導プロジェクトへの小規模助成を組み合わせることで、長期的な持続可能性と自治体による主体的な運営を促進しています。
開所式において、ミン・ブラク村行政長は次のように述べました。
「本センターは、若者に充実した環境を提供し、知識の習得や自己成長、創造性の発揮、さらには革新的な取り組みの実現に向けた多様な機会を提供します。ここで若者たちは新たな知識と経験を得て、将来のキャリアに向けた確かな基盤を築くことができると確信しています。」
平野隆一・駐キルギス共和国日本国特命全権大使
平野隆一大使は、キルギス及び中央アジアにおける若者のエンパワーメントと社会的結束の強化に対する日本の強いコミットメントを改めて表明し、教育、雇用、コミュニティ参画を通じた予防的アプローチが日本の開発協力の重要な柱であると強調しました。
「地域共通の課題に対処するためには、人間の安全保障の理念に基づく国境を越えた協力が不可欠です。この観点から、日本は教育、雇用、コミュニティ参画を通じた予防的アプローチが若者の潜在能力を引き出し、地域社会の結束を強化する重要な基盤であるとの考えのもと、本プロジェクトを支援してきました。本センターから生まれる対話や若者主導の取り組みが、より強固で包摂的な地域社会の未来の形成に寄与することを心より期待しています。」
アレクサンドラ・ソロヴィエワUNDPキルギス常駐代表
アレクサンドラ・ソロヴィエワUNDPキルギス常駐代表は、ガバナンス体制に若者の参画を組み込む重要性を強調しました。
「UNDPは、教育、雇用、デジタルスキルの開発、起業、意思決定への参画を通じて、若者に多様な機会を提供しています。これらの取り組みは、持続可能な開発目標の達成と社会的結束の強化に寄与しています。」
また同氏は、本プロジェクトが若者との関与を促進する政府の取り組みを支援している点にも言及しました。若者協議会の登録や地方自治体による予算配分は、持続可能なコミュニティと経済成長を支える制度的基盤を構築するものです。
本プロジェクトは、国連安保理決議2250号「青年・平和・安全保障」及びキルギスの国家若者政策枠組みに整合した、予防志向かつ紛争配慮型のアプローチを採用しています。
若者のリーダーシップを地方ガバナンスに組み込み、自治体による共同資金拠出を進めることで、キルギスは機会の創出、参画の促進、そして共通の責任に基づく持続可能なコミュニティのレジリエンス強化を進めています。