社会課題に挑む若手起業家が大集結!

開催報告:Youth Co:Lab ソーシャル・イノベーション・チャレンジ 日本大会2025 歴代受賞者グランプリ‐Demo Day

2025年12月2日
Group photo of professionals indoors, many in suits, posing with a banner.
Photo: UNDP

国連開発計画(UNDP)とシティ・ファウンデーションは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた、若者による社会起業とイノベーションを推進する「Youth Co:Lab(ユース・コーラボ)」をアジア・太平洋地域で展開しています。

日本では、2019年から若手社会起業家を対象にコンテストを実施してきましたが、7年目の今年は、歴代受賞者を対象とした特別企画「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会2025 歴代受賞者グランプリ」を実施。本大会は、東京大学、CVC財団、アマゾン ウェブ サービス (AWS)、八千代エンジニヤリング株式会社、UNHCR駐日事務所の共催・協力、文部科学省の後援を得て開催されました。

Demo Day – 課題解決に挑む歴代受賞者のピッチ

2025年11月20日、過去の受賞者32チームの中から選抜された7チームが、東京・目黒のアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(AWS)に集結し、事業の進化と未来へのビジョンをピッチしました。会場には、共催・協力団体をはじめ、産学官の多様なゲストが参加。オンライン視聴者を含め、100名以上が熱気に包まれたピッチを見守りました。


開会挨拶では、シティグループの高澤知子氏が、若手社会起業家の未来につながる支援の重要性に触れ、7年にわたり続いてきたYouth Co:Lab Japanの歩みを振り返りました。続いて、衆議院議員の青柳仁士氏が祝辞を述べ、日本政府によるスタートアップ支援に言及しつつ、SDGs達成に向けた社会革新・起業の重要性と若者の果たす役割を強調しました。

さらに、登壇者とゲスト・オンライン参加者との対話セッションも行われ、会場からは外務省、文部科学省、GLIN Impact Capital代表などからコメントや質問が寄せられました。

Panel discussion in a modern conference room; speakers on stage, audience watching a video screen.

受賞者・参加者 対話セッション

Photograph of a man in a suit speaking into a microphone at a crowded indoor event.

外務省 地球規模課題総括課 髙橋慶太課長

Man in dark suit speaks into a microphone on a startup event stage.

祝辞:青柳 仁士 衆議院議員

Man in a suit speaks into a microphone at a conference, illuminated sign in the background.

文部科学省 産業連携・地域振興課 産業連携推進室 大榊直樹室長補佐

各ピッチ後には、AWS、CVC、UNHCR、八千代エンジニヤリング、東京大学、東京大学協創プラットフォーム株式会社など各分野の専門家からコメントや質疑が行われ、SDGsへの貢献度、挑戦力、事業のインパクトや革新性などを総合的に評価し、各受賞者が決定しました。 

受賞者には、以下の特典が授与されます: 

  • Youth Co:Labアジア太平洋地域ネットワークを活用した研修参加権 

  • シティ、CVC、UNHCR、八千代エンジニヤリングによるメンタリング支援 

  • 賞金(CVC賞、AWS賞、八千代Future Impact賞) 

閉会の挨拶では、ハジアリッチ秀子 UNDP駐日代表が、SDGs達成に向けて主体的に取り組む若者の姿に勇気をもらったと述べ、日本のスタートアップ育成5か年計画と歩調を合わせ、今後も産学官民と連携しながら社会起業家育成に取り組む必要性を呼びかけました。 



今回の大会ではDemo Dayに先立ち、社会起業家が持続的に成長するための基盤づくりを目的とした集中研修も過去受賞者を対象に実施しました。八千代エンジニヤリングとGLIN Impact Capitalの協力のもと、インパクト経営の基本概念やインパクト測定・マネジメント(IMM)、技術成熟度(TRL)と社会実装段階(ARL)の国際標準、さらにインパクト投資家の視点を踏まえた事業評価のポイントを学び、過去受賞者8チームがIMMの理解を深め、事業戦略に活用するスキルを獲得しました。 

2023年に若者ビジョン賞を受賞した髙橋英眞氏は、「TRL・ARL・MRVの3軸を通じて、事業者・出資者・受益者間で共通言語を築くことの重要性や、インパクト投資における社会・環境的効果を明確にすることの大切さを学びました。」と感想を述べました。