ウズベキスタンと日本、自然災害・気候変動に強い都市づくりに向けた協力を強化
2026年8月14日
タシケント ― 国連開発計画(UNDP)、ウズベキスタン国家環境・気候変動委員会、ウズベキスタン非常事態省と日本国土交通省は8月13日、ウズベキスタン タシケントにて、ハイレベル対話を開催しました。本イベントは、日本政府の資金拠出のもとUNDPが中央アジアで実施している2つの地域プロジェクト「中央アジアにおける災害リスク及び 気候変動に対する都市強靱性向上計画」および「中央アジアにおける広域災害リスク軽減のための体制強化計画」の一環として開催されたものです。
イベントには、政府関係者をはじめ、日本とウズベキスタンの関係機関や専門家が参加し、中央アジア各国において、気候変動への適応を都市計画に取り入れるとともに、関係機関の連携を強化し、より安全で災害に強い都市づくりを進めていくための重点課題について意見を交わしました。
開会挨拶では、アジズ・アブドゥハキモフ ウズベキスタン共和国大統領環境問題顧問兼国家環境・気候変動委員会委員長が、防災、早期警戒システム、持続可能な都市計画の分野における日本とウズベキスタンの協力をさらに進める上で、今回の対話が重要な機会となることを強調しました。
「ウズベキスタンでは、大気環境のモニタリングや緑地・環境に配慮したグリーンインフラの整備、早期警戒システム、災害リスクを踏まえた都市計画など、災害に強く、環境にも配慮したまちづくりを進めています。今回の対話をきっかけに、特に早期警戒システム、持続可能なインフラや都市開発、先進的な環境技術の分野で、日本企業や専門家との新たな協力が広がることを期待しています」と述べました。
佐々木紀 国土交通副大臣は、次のように述べました。
「日本は、これまで幾度となく自然災害を経験する中で、災害が起きる前からリスクを把握し、都市やインフラの強靭性を高めておくことの重要性を学んできました。日本が培ってきた防災に関する知見や技術、官民のノウハウをウズベキスタンと共有し、気候変動や自然災害に強い、安全で持続可能な都市づくりに貢献していきたいと考えています。」
イベントでは、地震に強い都市づくりや洪水への備え、災害リスクを踏まえた都市開発をテーマに、各地域の優良事例や革新的な取り組みが共有されました。日本の専門家からは、これまでの災害対応を通じて培われた知見や経験が紹介され、ウズベキスタン側からは、タシケントやナマンガンなどで進められている具体的な取り組みが紹介されました。
フルシド・ソティエフ ウズベキスタン共和国非常事態省副大臣は、次のように述べました。
「本日の対話で取り上げている、早期警戒システム、災害リスクを考慮した都市計画、地震への備え、さまざまな情報を一体的に把握するモニタリングの仕組みは、いずれも国民の暮らしと安全に直結する重要な課題です。非常事態省としても、こうした分野での取り組みを支援し、具体的な成果につながる協力をさらに進めていきたいと考えています。」
平田健治 駐ウズベキスタン共和国特命全権大使は、次のように述べました。
「『中央アジア+日本』対話を通じて、日本とウズベキスタンは、防災、災害に強い都市づくり、気候変動対策を重要な協力分野として位置づけてきました。日本政府はUNDPとの連携のもと、都市の強靭性強化と中央アジア地域全体の防災体制の強化に取り組む2つの地域プロジェクトを通じて、こうした協力を具体的な取り組みへとつなげています。本日の対話が、日本とウズベキスタン双方の知見や経験を共有する機会となり、災害に強い都市や地域づくりに向けたさらなる協力につながることを期待しています。
藤井明子UNDPウズベキスタン常駐代表は、次のように述べました。
「都市化は、経済成長を支える大きな原動力です。公的な推計によると、都市化率が1ポイント上昇すると、地域のGDPが少なくとも1%増加するほか、投資やイノベーション、経済活動の活性化にもつながるとされています。その一方で、都市が急速に発展するからこそ、将来の自然災害から人々の命や暮らしを守るため、災害に強いまちづくりにも十分な投資を行っていくことが重要です。こうした観点から、今回の共同イニシアティブは重要な意味を持っています。ウズベキスタンでは、ナマンガン市を中心に、気候変動や自然災害によるリスクを把握するための『気候・災害リスクプロファイル』を初めて策定しました。こうした取り組みは、SDG 11『住み続けられるまちづくりを』とSDG 13『気候変動に具体的な対策を』の達成に向けたウズベキスタンの取り組みにもつながっています」
対話の締めくくりには、中央アジアの人々が将来にわたって安全に暮らせる地域づくりに向け、関係機関の対応能力の向上、早期警戒システムの改善、地域協力のさらなる強化に向けた共同提言が取りまとめられました。