ウズベキスタン日本及びUNDP、アラル海地域における水資源ガバナンス改革に向け連携
2026年3月2日
ウズベキスタン・タシケント発 – 国連開発計画(UNDP)による「アラル海地域における水資源ガバナンス及び気候変動に対する強靱性強化計画プロジェクト」の公式ローンチに向けた署名式がウズベキスタン水資源省において開催されました。
UNDPと日本政府の共同による当新規事業は、日本政府による総額460万米ドルの寛大な財政支援により実施されます。
式典には、ゾキール・イシュプラトフ水資源省第一副大臣、平田健治駐ウズベキスタン特命全権大使、及び藤井明子UNDPウズベキスタン事務所常駐代表が出席し、プロジェクト文書の署名を行いました。 出席者は、プロジェクトの実施を通じた協力へのコミットメントを表明しました。
このプロジェクトは、2026年から2029年までの期間に実施され、アラル海地域の気候変動に強靭な水管理を通じて、コミュニティの能力強化や水ガバナンスの強化、水利用効率の向上を目指します。
平田健治駐ウズベキスタン共和国日本国特命全権大使は式典で以下のようの述べました。 「干上がりつつあるアラル海は、現代における最も深刻な環境危機の一つです。このため、日本はアジア地域の友人として、アラル海危機による負の影響を緩和すべく、ウズベキスタンと協力を続けてきました。本日から開始される本プロジェクトは、この枠組みにおける3フェーズ目の取り組みとなります。水資源管理は、ウズベキスタンが直面する最も重要な課題の一つであると認識しています。
日本は、限られた水資源の効率的利用を促進するため、日本の知見及び技術を共有することで、ウズベキスタンの取り組みを支援します。また、UNDPの支援に深く感謝申し上げます。同機関の経験と専門性が、本協力を大きな成功へと導き、危機の影響を受けている人々にもたらす具体的な成果にもたらすことを期待しています。本プロジェクトが、ウズベキスタンにおける水の安全保障及び公正かつ持続可能な水資源管理の確立に貢献することを心より願っています。」
ゾキル・イシュプラトフ・ウズベキスタン共和国水資源省第一副大臣は「本イニシアティブは、水分野におけるウズベキスタン政府の戦略的優先事項と完全に合致しています。UNDPとの協力を通じて、我々はアラル海地域を適応、革新、そして新たな機会のモデルへと転換していきます」と述べました。
藤井明子UNDPウズベキスタン常駐代表は、「UNDPは、水資源ガバナンスの強化という共通の使命のもと、ウズベキスタン政府と日本政府との協力を大変光栄に思います。私たちは、政策の枠組み改善や制度的能力の強化、信頼性の高いデータと先進的かつ革新的な技術へのアクセス拡大を通じて、気候変動や水問題に対応するため、世界の最良事例を導入していきます。また、私たちはウズベキスタンの人々と共に、アラル海地域の農家やコミュニティに利益をもたらす責任ある水利用の文化を育んでいます」と述べると共に、日本政府およびウズベキスタン水資源省との揺るぎない協力によって、今後ウズベキスタンの現場で大きな成果を達成できる可能性があることに深い謝意を表明しました。
本事業は、以下の四つの相互連関するコンポーネントから構成されています:(1) 国家及び地方レベルの水資源ガバナンス機関の強化、(2) 水管理システムのデジタル化の推進、(3) 食料安全保障と気候変動レジリエンスを向上させるための農家・小規模農業者向け水インフラ及び能力強化、(4) 地域レベルの知識管理、アドボカシー及び広報の促進。このプロジェクトは、国内的な効果にとどまらず、中央アジア諸国や日本、その他の地域関係者との対話プラットフォームやパートナーシップを通じて地域協力を促進します。
公共啓発キャンペーンやドキュメンタリー制作、アラル海文化サミットなどのフォーラムを通じて発信力を強化し、アラル海地域をウズベキスタン全土に展開可能かつ他のアラル海流域国にも適用できる、統合的かつ気候変動に強靱な水ソリューションのモデルとなるよう目指します。
ジェンダー平等は、本プロジェクト全体の中核原則とされ、水資源ガバナンスや能力強化、意思決定への女性の積極的な参加を促進するために対象を絞った支援を行い、男女別データに基づく計画策定と実施状況のモニタリングを実施します。
3年間の実施期間を通じて、このプロジェクトは対象地区における水資源ガバナンス機関の強化、灌漑インフラの近代化、デジタル監視ツールの導入を推進します。1,000を超える農家や世帯が水資源へのアクセス改善や気候スマート型農業、革新的技術の導入の恩恵を受け、水不足の影響を長年受けてきた地域の食料安全保障及び持続可能な生計の確立に直接的に貢献することが期待されます。
さらに、地域対話プラットフォーム、ドキュメンタリー制作、国際的な知識共有を通じて、アラル海地域の取り組みを気候変動に強靭な水管理のモデルとして国際社会に発信し、コミュニティ中心の統合的解決策が同地域の人々に持続的な変化をもたらす可能性を示します。
背景
2023年から2025年にかけて、UNDPと日本は「アラル海地域における気候変動に強靭な農業を通じた自立支援」プロジェクトを共同で実施しました。このプロジェクトは、4地区65集落において地域のレジリエンスを強化し、37万6千人以上の人々の生活環境の改善に寄与しました。
参加型コミュニティ開発を通じて、7,000人を超える住民に安定した電力を供給し、7,700人以上に安全な飲料水へのアクセスを提供しました。また、6,200人以上の住民に教育及び保健インフラの改善を実現しました。さらに、日本の革新的な水技術である浄化槽を含む排水処理システムが主要公共施設に導入され、水不足地域において展開可能な解決策としてその有効性が実証されました。