今回供与の機材は、DNA鑑定および爆発物・銃撃の残留物、その他物質の科学捜査に不可欠なものです。
UNDPと日本、ウクライナ内務省に高精度のDNAおよび化学分析機材を提供
2025年5月2日
2025年4月28日、キーウ発 — 国連開発計画(UNDP)ウクライナ事務所は、日本政府の資金拠出を受け、ウクライナ内務省国立科学捜査センターに対して、分子遺伝検査を実施するための機材5セットおよび、銃撃・爆発物残留物、麻薬その他の物質の痕跡を検出するためのガスクロマトグラフ2基を提供しました。
この高精度の機材は、内務省の科学捜査研究センターの職員が複雑な科学捜査を実施するうえで役立つものとなります。全面戦争の勃発により、DNAおよび化学分析の技術は、行方不明者の身元特定や戦争犯罪の記録において特に重要なものとなっています。
中込正志 駐ウクライナ日本国特命全権大使 は、戦時においても正義と法の支配に対する日本の揺るぎない姿勢を強調しました。日本政府はウクライナ支援のため、これまでに150億米ドル以上を提供しており、今後も同国の防衛および復興への努力を継続して支援していくと述べました。
2023年に日本がUNDPとの協力で実施した2回に渡る東京および福島で実施された知見交流プログラムを振り返り、日本がウクライナに科学捜査の専門知識を共有したことに触れました。こうした専門知識は、2011年の東日本大震災の際にも培われたものであるとし、次のように高く評価しました。
「この悲惨な戦争の中で行われた戦争犯罪の調査への皆さまの貢献を、私たちは深く評価しております。この機材がウクライナの科学捜査能力をさらに強化し、法と秩序の維持および戦争犯罪の被害者のための正義の追求の双方に貢献することを、心より願っております。」
レオニード・ティムチェンコ内務副大臣 は、国際的なパートナーの支援が、遺体の身元確認や特別な状況下で行方不明者の捜索において極めて重要であると強調しました。
「ウクライナ内務省を代表して、内務省の各専門部門に提供されている支援について、パートナーの皆さまに感謝申し上げます」とティムチェンコ氏は述べました。
「本日引き渡される機材は、正義の実現、そしてすべての遺体が家族の元に戻され、適切な埋葬が行われるために非常に重要です。戦争の影響で、多くの遺体が未確認のままであり、特別な状況下で行方不明となっている人々は何万人にも上ります。私たちは日々多くのDNA鑑定を行っており、提供された機材によってこの作業の迅速化が可能になります。」
ヤコ・シリアーズ UNDPウクライナ事務所常駐代表 もまた、この機材が内務省の科学捜査研究センターの複雑な科学捜査の技術的能力を高めるだけでなく、正義および法の支配の回復にも重要な役割を果たすと強調しました。
「戦時において、法の支配と司法へのアクセスは極めて重要です。この機材が、科学捜査の専門家たちによる新たな課題への効果的な対応と、戦争の影響を受けたすべての人々への司法アクセスの確保に寄与するものと、私たちは心から信じています。」とシリアーズ氏は述べました。
セルヒイ・クリムチュクウクライナ内務省 国立科学捜査研究センター所長は次のように述べました。「私たちの国際的なパートナーによる支援に感謝します。この支援のおかげで、現在極めて過重な業務に直面している前線の部門の活動を強化できます。また、私たちの職員は最も困難な課題にも対応できることを証明し続けています。私たちの使命は、亡くなられた方々の身元を特定し、ご遺族の元にお返しすることです。国際的な司法のための証拠収集も、極めて重要な任務です。提供いただいた機材によって、ミサイルの破片や有毒物質、麻薬などの物質を分析することが可能になります。」
【背景】
2024年5月初旬、UNDPおよび日本政府は、ウクライナ国家警察の科学捜査部門に対し、26台の捜査専用車両、科学捜査キット、迅速DNA分析ポータブルラボ、その他関連機材を提供しました。また、2023年には、ウクライナ国家警察の科学捜査官25名が、日本の警察庁による大規模な検視手続き、検体採取技術、およびDNA分析の効率的な手法について学びました。
Photos: UNDP Ukraine / Andriiy Noha