スリランカにおける日本との災害廃棄物管理および地域施設復興支援事業の実施

サイクロン「ディトワ」被災者数万人を対象とした、災害廃棄物の撤去、公共サービスの回復、地域インフラレジリエンス再建支援のための新規プロジェクト

2026年6月10日
Three officials stand with documents in front of UN and national flags.

写真左から:在スリランカ日本国特命全権大使の磯俣秋男大使、スリランカ公共行政・州議会・地方政府省のS. アロカバンダラ次官、そしてUNDPスリランカ事務所の久保田あずさ常駐代表。本日開催された署名式にて撮影

Photo: UNDP Sri Lanka

スリランカ・コロンボ発 – 日本政府と国連開発計画(UNDP)は、スリランカ政府との連携のもと、サイクロン「ディトワ」による被害を受けた地域の復旧・復興を加速するための新規プロジェクトに署名しました。

本事業「サイクロン被害を受けたコミュニティにおける参加型アプローチによる災害廃棄物除去及びコミュニティ施設復旧計画(UNDP連携)」は、必要な公共サービスへのアクセス回復、緊急の環境リスクへの対応、そして特に深刻な被害を受けた地域におけるコミュニティのレジリエンス向上を目的としています。

署名式には、スリランカ行政・州議会・地方議会省のS.アロカバンダラ次官をはじめ、政府機関および関係団体の代表者が出席し、駐スリランカ日本国特命全権大使の磯俣秋男大使と、UNDPスリランカ事務所の久保田あずさ常駐代表により正式に署名が行われました。

2025年11月下旬に発生したサイクロン「ディトワ」は、全国で推計170万人に甚大な影響を及ぼしました。本プロジェクトは、人道支援から復旧・復興への移行を支える重要な取組であり、とりわけ甚大な被害を受けた中部州における復興を後押しするものです。

本事業では、電動三輪車(E-トゥクトゥク)を活用した災害由来のリサイクル可能な軽量廃棄物の収集・管理を支援するとともに、保健医療、教育、保育、社会福祉などの基礎的サービスを提供する多目的コミュニティ施設の復旧・再建を進めます。

本プロジェクトにより、約22万8,500人が直接的な裨益を受けるほか、廃棄物管理体制の強化やサービスへのアクセス向上を通じて、さらに約70万人が間接的な恩恵を受けることが見込まれています。

本事業について、磯俣秋男駐スリランカ日本国大使は次のように述べました。「効果的な防災・災害管理を実現するためには、社会のあらゆる主体が参画する『全国家的な(a whole-of-nation)』アプローチが不可欠です。本プロジェクトは、住民参加型かつ持続可能な手法を通じて復興を支援し、それにより、地域社会のレジリエンス強化を目指すものです。

地域住民が主体的に事業の実施へ参加することで、自らの力を高め、社会的結束を強化し、災害への対応力を向上させることができます。日本は『より良い復興(Build Back Better)』の理念のもと、スリランカの防災、緊急対応、復旧・復興能力の強化に向けて、日本はスリランカと引き続き緊密に協力し、将来の災害に対してより強靱な社会の構築を支援してまいります。日本政府および国民は、持続可能な発展と強靭な社会の実現を目指すスリランカの歩みを、今後も変わらぬパートナーとして支えていきます。」

また、スリランカ政府による復旧・復興の取組について、行政・州議会・地方議会省のA.H.M.H.アバヤラトナ大臣は次のように述べました。「本プロジェクトは、サイクロン『ディトワ』後の国家的な復旧・復興の取組における重要な節目となります。地域の重要インフラの復旧と廃棄物管理システムの改善を通じて、被災した人々が必要なサービスへのアクセスを回復し、尊厳をもって生活を再建できる環境を整えます。スリランカ政府は、レジリエンス強化と包摂的な復興の実現に向けて協力する本パートナーシップを大変重要なものとして認識しています。」

さらに、UNDPスリランカ事務所の久保田あずさ常駐代表は次のように述べました。「復興とは、失われたものを単に元に戻すことではありません。それは、より良い未来を築くことです。本プロジェクトを通じて、UNDPは地域住民とともに重要なサービスの回復を進めるとともに、将来の災害や危機へのレジリエンス強化に取り組みます。スリランカ政府および日本政府との協力は、『誰一人取り残さない』という理念のもと、包摂的かつ持続可能な復興を実現するという共通の決意を示すものです。」

本プロジェクトは、中部州のキャンディ県、マータレー県、ヌワラエリヤ県を対象として実施されます。これらの地域では、インフラの損壊、公共サービスの中断、災害廃棄物の大量発生など、サイクロン「ディトワ」によって深刻な被害が生じました。

また、本事業は緊急的な復旧ニーズへの対応に加え、地域主体による廃棄物収集活動や施設復旧作業を通じて、特に、女性や脆弱な立場にある人々の参画を重視した生計向上の機会も創出します。さらに、本プロジェクトは、スリランカの国家開発方針に沿って、気候変動に対するレジリエンス強化、廃棄物管理システムの改善、そして持続可能かつ包摂的な開発の推進にも貢献します。