UNDPとオシュ市、日本との連携により、中央アジアにおける災害レジリエンスと地震対策強化のための地域イニシアチブを開始
2026年7月22日
オシュ(2026年7月10日)発 ― キルギス共和国政府、オシュ市、日本政府、緊急事態・災害リスク軽減センター(CESDRR)、UNDP、技術機関、学術界、市民社会および開発パートナーの代表者がオシュに集まり、中央アジアにおける災害リスク軽減と都市レジリエンスの強化を目的とした新たな地域イニシアチブを開始します。
今回開催した国別技術協議は、オシュにおける地域プロジェクトの始動を意味するとともに、優先課題の調整、パートナーシップの強化、そして災害をより的確に予測し、備え、対応するための実践的な取り組みを検討する場となりました。
中央アジアは世界でも有数の災害多発地域の一つであり、地震、洪水、土石流、地滑りが頻発しているほか、気候変動に関連する自然災害の影響も深刻化しています。さらに急速な都市化によって災害リスクが高まっており、災害に強い都市計画とリスクを踏まえた投資がこれまで以上に重要となっています。
キルギスの主要都市の一つであるオシュは、地方自治体がどのように災害リスク軽減を開発計画に組み込むことができるかを示し、地域内の他の自治体のモデルとなる重要な役割を担っています。
本地域プロジェクトは日本政府の支援のもと、UNDPがCESDRRと連携して実施するものです。具体的には、地震への備えの強化、地震警報システムの改善、制度的・技術的能力の向上、リスク情報に基づく計画策定の支援、革新的なパイロット施策の推進、地域協力および知識共有の促進を通じて、レジリエンス強化のための実践的な取り組みを支援します。また、災害リスク軽減において包摂性とジェンダーへの配慮を重視したアプローチも推進します。
パトリック・ハバーマンUNDPキルギス事務所常駐副代表は次のように述べました。
「本プロジェクトを通じて、さまざまなレベルでレジリエンス強化に向けた実践的かつ将来志向の解決策を支援したいと考えています。具体的には、地震への備えの強化、地震警報システムの改善、制度的能力の向上、さらには地域全体へ展開可能な革新的アプローチの試みも含まれます。」
さらに、成果の重要性について次のように強調しました。
「このイニシアチブの本質は、具体的な成果を生み出すことにあります。制度の強化、備えの向上、イノベーションの推進、そしてレジリエンスを開発計画や意思決定に不可欠な要素として組み込むことが重要です。現地の知識や優先課題、リーダーシップが私たちの共同の取り組みを支える中核となります。」
日本政府は、中央アジアにおける防災レジリエンス支援と、防災分野における日本の豊富な知見の共有に対する長年のコミットメントを改めて表明しました。平野隆一駐キルギス共和国日本国特命全権大使は次のように述べました。
「中央アジア全域の災害リスク軽減体制強化を目的とするこの新たなUNDP地域プロジェクトを日本が支援できることを大変嬉しく思います。本イニシアチブは、地域間連携の強化、地震警報システムの改善、災害リスク管理を担う機関の能力強化、さらに緊急事態・災害リスク軽減センターを通じた中央アジア5か国間の知識共有の促進に貢献します。
オシュ市とのこれまでの成功した協力関係を基盤として、本プロジェクトは同市の地震対策能力をさらに強化し、将来の都市開発をより安全で、より強靭で、将来の災害に対してより備えの整ったものにするでしょう。また、オシュで得られる知見や優良事例が中央アジア全域で共有され、地域協力の強化や他都市に波及することを期待しています。」
今回の協議では、地域の災害対応力と強靱性の向上に向けた地方自治体のリーダーシップの重要性と、意思決定プロセスへの包摂的な参画の必要性についても強調されました。
オシュ市長室首席補佐官のムクティベク・オスモナリエフ氏は次のように述べました。
「オシュにとって、レジリエンスとは単に緊急事態へ対応することではなく、都市の将来を計画することでもあります。災害リスク軽減を都市開発、インフラ整備、公共サービス、地域コミュニティとの連携に組み込むことで、市民の安全と福祉に投資しています。日本政府、UNDP、CESDRRとの本パートナーシップを歓迎するとともに、これにより私たちの能力が強化され、オシュがキルギスおよび中央アジア地域全体における都市レジリエンスのモデルとなることを期待しています。」
協議では、2026年から2027年にかけての活動優先事項について意見を交わすとともに、技術協力の可能性を検討し、自治体、国家機関、地域パートナー間の連携強化に向けた今後の進め方について確認しました。
また、災害リスク管理は包摂的であってこそ真に効果を発揮することが強調されました。今後予定されている現地調査やパイロット校の選定においては、ジェンダー平等と社会的包摂を特に配慮します。女性、子ども、障がいを持つ人々をはじめ、脆弱な立場に置かれている人々のニーズを、安全計画やインフラ改善のあらゆる段階に反映させる方針で、真のレジリエンス構築とは、誰一人取り残さないことを意味します。
会議では最後に、災害リスク軽減は単なる緊急対応機能ではなく、持続可能な開発への重要な投資であることが改めて確認されました。災害発生前にレジリエンスを構築することは、人命の保護、インフラの保全、開発成果の維持、そして包摂的な経済成長を支えるより強固な基盤づくりにつながります。