550万人以上のウクライナ国民へ安定した電力供給を確保
日本、スウェーデン、UNDP、高電圧自動変圧器を提供
2025年5月23日
国連開発計画(UNDP)ウクライナ事務所は、ウクライナ・エネルギー省との緊密あ連携により、国立電力会社ウクルエネルゴに3台の高電圧自動変圧器を供与しました。
今回供与した機材は、日本政府が2台、スウェーデン政府が1台を提供したもので、ウクライナ全国における電力網の安定化に寄与するとともに、何百万人ものウクライナ国民が電力、暖房、そして不可欠なサービスへより安定してアクセスできるようになります。
本支援は、ロシアの攻撃によりウクライナのエネルギー部門が前例のない困難に直面している中で、極めて重要なタイミングで行われました。最新の「迅速被害・ニーズ評価(RDNA4)」によると、全面的な侵攻以降、エネルギーおよび資源分野で200億ドル以上の直接的な被害が発生しています。ウクライナエネルギー省によれば、2022年以降に損傷を受けたエネルギー施設は63,000箇所を超えています。
自動変圧器は、ウクライナの電力網の安定を維持する上で不可欠な装置であり、たびたび攻撃の対象とされてきたため、その補充は戦略的な優先事項となっています。今回納入された各装置は、重さが230トンを超え、長さは10メートル以上、高さは3メートル以上に及ぶ巨大かつ複雑な設備で、製造だけでなく輸送にも高い技術が求められます。
引渡式に先立ち、中込正志 在ウクライナ日本国大使、マルティナ・クイック 在ウクライナスウェーデン大使館臨時代理大使、ウクライナエネルギー省およびUNDPウクライナの代表団は、高電圧変電所を訪れ、被害状況を視察するとともに、国際的な支援により設置された最初の高電圧自動変圧器の稼働状況を確認しました。
ヘルマン・ハルシチェンコ ウクライナ・エネルギー大臣は、継続的な支援に対し感謝の意を表しました。
「本日、スウェーデンと日本の政府および国民からの力強い連帯の表れを目の当たりにしています。重要な高電圧装置を提供してくださったパートナーおよびUNDPに深く感謝します。これにより、私たちの電力網は安定し、家庭、病院、学校、そして不可欠なサービスに確実な電力供給が可能になります。」
中込正志 在ウクライナ日本国大使は、ウクライナにおけるエネルギーの強靭性と復旧への日本の長期的なコミットメントを強調しました。「日本は2022年以来、ガスタービン、自動変圧器、熱電併給装置など、重要なエネルギー機材を提供することで、ウクライナを力強く支えてきました。今回新たに2台の自動変圧器を提供することで、370万人の安定的な電力供給が見込まれ、日本の支援の恩恵を受ける人々は900万人を超えました。日本政府は、UNDPおよびJICAを通じ、引き続きウクライナのエネルギー分野を支援してまいります。ともに、より強靭で持続可能なエネルギーシステムの再構築に取り組みます。」
マルティナ・クイック スウェーデン大使館臨時代理大使は、ウクライナ国民への揺るぎない支援を強調しました。「スウェーデンは、UNDPとの連携を通じて、キーウ州、ハルキウ、オデーサ、ザポリッジャを含む被害の大きい地域での重要なエネルギーインフラ復旧のために、4,300万米ドル以上を拠出してきました。これは単なる電力網の復旧にとどまらず、復興支援であり、不可欠なサービスの強化でもあります。スウェーデンは、環境に配慮しかつ順調な復旧に向けて、ウクライナと共に歩み続けます。」
クリストフォロス・ポリティスUNDPウクライナ常駐副代表は、国際的なパートナーシップがウクライナのエネルギー転換を推進する重要性を強調しました。「今回の機材支援は、前例のない課題の中でウクライナのエネルギーインフラを強化する重要な一歩です。日本とスウェーデンの支援の下、UNDPは5.5百万人以上に安定した電力を提供するという節目を迎えました。緊急のニーズに対応するだけでなく、将来に備えた強靭なエネルギーシステムの基盤を築いています。」
オレクシー・ブレフト ウクルエネルゴ会長代行も、国際社会の継続的な支援に謝意を表しました。「自動変圧器は、電力送電システムの運用にとって極めて重要です。この3年間で、ロシアはウクライナのエネルギーインフラに対して45回以上の大規模攻撃を行い、自動変圧器を含む多くの装置を喪失しました。日本、スウェーデン両政府およびUNDPの継続的なご支援に心より感謝いたします。こうしたパートナーシップのおかげで、私たちはエネルギーインフラの復旧と、何百万人ものウクライナ国民への安定的な電力供給を継続することができています。」
背景:
UNDPの「グリーン・エネルギー復興プログラム」は、国際パートナーの支援を受けて、ロシアによる継続的な攻撃下にあるウクライナの緊急のエネルギー需要に対応しています。主に、重要エネルギーインフラと生産能力の継続的な運用を確保すること、および分散型エネルギー発電システムによるグリーンエネルギーへの移行を加速する戦略的行動の実施に重点を置いています。 本プログラムは、ベルギー、デンマーク、ドイツ、アイスランド、日本、ノルウェー、フランス、大韓民国、スウェーデン各国政府の資金により運営されています。
