日本とUNDPが協力し、アフガニスタンにおける女性の生計向上と経済機会拡大を支援

2025年11月19日
Hands crafting jewelry on a wooden workbench with beads, pliers, and a smartphone nearby.
Photo: UNDP Afghanistan

東京発 - 2025年11月19日、国連開発計画(UNDP)と国際協力機構(JICA)は、アフガニスタンに対する「国境地域における経済活動の促進による女性の生計向上計画」と題した2年間の無償資金協力贈与契約に署名しました。

日本政府による総額8億6,400万円の拠出を受け、本事業は73件の小規模プロジェクトを通じてコミュニティに根差した生産インフラへのアクセスを強化するとともに、女性主導の零細・中小企業(MSME)2,100社に対する金融および市場へのアクセスを改善し、包摂的な地域経済の回復を促進することを目的としています。

本プロジェクトは、女性起業家の金融アクセスを強化するため、補助金付き融資や起業家育成トレーニングを通じて支援を行い、女性の経済的主体性を高め、家族や地域社会の復興への貢献を促すことを目指しています。また、コミュニティに根差した公共インフラおよび生産インフラを強化し、女性の経済的エンパワーメントを支えるとともに、市場機会を拡大し、地域経済の強化を図り、家族全体を対象としたアプローチを通じて健全な男性像の醸成も目指しています。

本イニシアティブは、これまでに1,260の女性主導の零細・中小企業を支援し、2,500以上の新規雇用を創出(そのうち87%が女性)してきた「民間セクターにおける女性の経済活動強化プロジェクト(WE-ACT)」の成果を基盤としています。このプロジェクトは、人々の生命と生計を守るために、90か所の地域インフラ整備も順調に進めています。今回の新たなイニシアティブにより、これらの成果が、より多くの女性、家庭、国境地域のコミュニティに届くようになります。

本贈与契約は、JICAアフガニスタン事務所の登坂宗太所長と、UNDPのハジアリッチ秀子駐日代表によって、東京の国連施設にて署名されました。署名式には、UNDPアフガニスタン事務所のスティーヴン・ロドリゲス常駐代表もオンラインで出席しました。

ハジアリッチ秀子 UNDP駐日代表 (左)とJICAアフガニスタン事務所の登坂宗太所長

Photo: UNDP Tokyo / Hideyuki Mohri

署名に先立ち、11月18日にカブールにおいて、日本の正本謙一駐アフガニスタン大使とUNDPアフガニスタン事務所のスティーヴン・ロドリゲス常駐代表の間で、本プロジェクトに関する交換公文に署名が行われました。

 JICAアフガニスタン事務所の登坂宗太所長は次のように述べました。 
「女性起業家を支援することで、彼女たちは地域経済に貢献し、社会の重要な一員として国の経済成長を牽引できるようになります。同時に、女性が仕事に専念できる環境を整えることも極めて重要です。本イニシアティブを通じて、JICAは『私たちはアフガニスタンの女性を忘れない』という揺るぎないメッセージへのコミットメントを改めて示します。彼女たちと共に立ち、直面する困難の中で希望の光を届ける決意です。」

UNDPのハジアリッチ秀子駐日代表も、次のように謝意を述べました。
「アフガニスタンの持続可能な発展に不可欠な本重要イニシアティブに対し、惜しみないご支援を賜りました日本政府に心より感謝申し上げます。UNDPはJICAとのパートナーシップを継続し、女性起業家の金融、スキル、そして市場へのアクセスを一層強化し、彼女たちの経済的レジリエンスとエンパワーメントの向上に貢献できることを誇りに思います。本プロジェクトは、アフガニスタンの女性やその家族の生計と福祉の向上に寄与するだけでなく、同国の経済安定にも資するものと確信しています。」

11月18日の交換公文署名式において、日本の正本謙一駐アフガニスタン大使は次のように述べました。
「日本は、経済的自立と尊厳を追求するアフガニスタンの人々、とりわけ女性に寄り添い続けます。

本プロジェクトは、女性たちが自らと家族を支えるための安全で意義ある機会を創出する一助となるものです。」

UNDPアフガニスタン事務所のスティーヴン・ロドリゲス常駐代表は本取り組みについて次のように強調しました。
「日本およびJICAとの強固なパートナーシップのもと、アフガニスタンの女性たちがさまざまな障壁を乗り越え、生計手段へアクセスし、コミュニティのレジリエンスに貢献できるよう支援を継続できることを誇りに思います。」

UNDPアフガニスタン事務所のスティーヴン・ロドリゲス常駐代表

Photo: UNDP Afghanistan

今回の新プロジェクトは、WE-ACTの成果を踏まえたものであり、女性のビジネスへの投資こそがアフガニスタンの繁栄に不可欠であることを実証してきた同プロジェクトの歩みを引き継ぐものです。本プロジェクトは、UNDPが「地域基盤型アプローチによる開発緊急支援(ABADEI)」の枠組みのもとで進めている、包摂的な経済回復とコミュニティのレジリエンス強化に向けた幅広い取組の一環として実施されます。ABADEIを通じて、UNDPとパートナーは、地域の重要インフラの復旧、数百万日分の雇用創出、地域経済の活性化を支援してきており、その中心には常に女性のエンパワーメントが据えられています。今回の新プロジェクトは、経済復興や地域開発における女性の参画を強化することで、ABADEIの継続中の取り組みを補完するものです。