ビジネスを通じた社会的結束(調和)プロジェクト(BUSINESS TO SOCIAL COHESION PROJECT)終了セレモニー実施

2022年12月23日

ビジネスマッチング(B2B)イベント(生産者による製品紹介)

Photo: UNDP Turkey

2022年11月30日、日本政府の支援を受けて2021年3月から実施してきた「ビジネスを通じた社会的結束(調和)プロジェクト」の終了セレモニーが、鈴木量博駐トルコ日本大使ご出席のもと開催されました。

プロジェクト終了セレモニー (左から鈴木量博駐トルコ日本大使、チェチン・アリ・トウマズ産業省副大臣、ルイザ・ビントンUNDPトルコ常駐代表)

Photo: UNDP Turkey

トルコ国内には400万人近くの難民がいます。主にシリアからの難民ですが、イラク、イランやアフガニスタンからの難民、また最近ではウクライナからの難民を受け入れています。2011年に始まったシリア内戦は10年以上経った現在でも状況に改善はなくシリア難民の帰還のめどはたっていません。UNDPトルコ事務所はシリア内戦が始まって以来、難民を多く受け入れているトルコの地方自治体や、シリア難民とトルコ人双方の生計支援を行ってきました。

2021年には日本政府からの拠出金を活用し、コロナで打撃を受けた女性を中心とした協同組合のビジネスを強化するための支援を実施し、ビジネスの立て直しをとおして難民及びトルコ人双方の雇用を創出し社会的結束を促進することを目的に、トルコ産業技術省開発局とともに「ビジネスを通じた社会的結束(調和)プロジェクト」を実施してきました。本案件は以下の二つの取り組みから構成されています。

  1. コロナで打撃を受けた協同組合の強靭性を高めるための支援
    • 40の女性を中心とした協同組合に対するビジネスコンサルティング
    • ビジネス支援計画により必要と確認された現物支援(機材やウェブサイト作成支援など)
    • 既存のプラットフォーム強化をとおした国内外のセールスルートの開拓
    • ICT活用による在庫調査や地方特産品のプロモーション
  2. 女性の労働市場への参加促進のための起業家支援
    • 108人の女性の起業家及び協同組合に対する能力強化(ブートキャンプの実施)
    • 上記のブートキャンプに参加した40人の女性起業家及び協同組合へのコンサルティングサービス
    • 既存のプラットフォーム強化をとおした国内外のセールスルートの開拓

今年5月にはイスタンブールで61の女性を中心とした協同組合と53人の女性起業家を70の国内企業とつなげるためBusiness to Business (B2B)Eventを開催しました。企業からは国内大手のスーパーのミグロス、メトロマーケットやコカ・コーラ、オンライン大手のトレンディヨルやヒルトンホテルなども参加しました。このイベントを通じて、UNPDの支援する16の協同組合・女性起業家が12の企業と業務提携を結びました。また、15の協同組合・女性起業家がオンランビジネスを開始しました。