ウズベキスタン、日本およびUNDP、アラル海水資源プロジェクトを開始

2026年6月9日
Photo: UNDP Uzbekistan

ウズベキスタン・タシケント発— ウズベキスタン政府、日本政府、カラカルパクスタン共和国、開発パートナーおよび地域関係者の代表がタシケントに集まり、新規に開始したプロジェクト「アラル海地域における水資源ガバナンス及び気候変動に対する強靱性強化計画」のキックオフ・ワークショップが開催されました。

本プロジェクトは、UNDPがウズベキスタン水資源省と緊密に協力して実施し、日本政府の資金拠出により実施されるもので、総額460万米ドル規模の取組です。気候変動に対して強靱な水資源ガバナンスの強化、灌漑インフラの近代化、デジタル水監視システムの導入、並びにアラル海地域における持続可能な生計手段の支援を目的としています。 

本ワークショップには、国及び地方政府機関、国際機関、農業団体、水分野関連組織、開発パートナーの代表が出席し、プロジェクトの実施方針、期待される成果、及び協力の機会について議論が行われました。

ウズベキスタン水資源省のウトキル・シェラリエフ副大臣は次のように述べました。 「水資源省は、本プロジェクトが水資源管理の効率化、先進的デジタル技術の導入、水インフラの高度化、地域社会の気候変動適応支援、さらに特に水分野のデジタル化推進に重点を置いている点を高く評価しています。こうした緊密な協力を通じて、水資源管理においてより効果的な成果が得られると確信しています。」

また、平田健治 駐ウズベキスタン共和国日本国特命全権大使は開会挨拶において次のように述べました。

「日本はアラル海危機の深刻な影響の緩和に向けた取組にコミットしています。本プロジェクトを通じて、水利用のデジタル監視能力の強化、節水型農業の推進、気候変動に強い農業の支援、及び持続可能な水管理の強化を目指します。本プロジェクトが目標を達成し、中央アジア全体の水資源管理分野における類似の取組の促進につながることを期待しています。」と強調しました。

ワークショップにおいて、カラカルパクスタン共和国閣僚会議副議長のウラジーミル・ジョリベコフ氏は、アラル海危機の影響に直面する地域社会のために戦略を実際の行動に移す重要性を強調しました。

「本プロジェクトには大きな期待を寄せています。なぜならば、個別的な対症療法にとどまらず、最も重要な資源である水の管理のあり方を包括的に変革するものだからです」と述べ、「水不足、土地劣化、旧式化した灌漑インフラは、カラカルパクスタンの住民にとって抽象的な問題ではなく、生計、食料安全保障、農村家庭の福祉に直接影響を与える日々の現実です」と語りました。

また同氏は、本プロジェクトが透明性の高いデータ主導型の水管理システムの導入を支援するとともに、灌漑ネットワークの再生、精密農業技術、排水の再利用システム、再生可能エネルギーを活用した淡水化技術といった実践的な革新の推進にも寄与するとの認識を示しました。

開会にあたり、UNDPウズベキスタン事務所の藤井明子 常駐代表は、環境劣化及び気候変動の影響を最も大きく受けている地域の一つにおいて、統合的かつ革新的な解決策の必要性を強調しました。

「UNDPは、アラル海地域における水資源ガバナンスの強化、水利用効率の改善、インフラの近代化、及び気候変動に起因する水課題へのレジリエンス構築というウズベキスタンの国家及び地域の優先事項を引き続き支援していきます」と述べ、 「本プロジェクトは、デジタル監視システムや近代的灌漑技術の導入から、水損失の削減、再利用の改善、さらに地域社会や農家による持続可能かつ気候変動に強い水管理手法の採用支援に至るまで、あらゆる面で節水を推進するものです」と付言しました。

本イニシアティブは、土地及び水資源の利用効率の向上、水管理インフラの近代化、並びに節水技術の全国的拡大を目指す「2020~2030年におけるウズベキスタン共和国の水資源発展コンセプト」及び「戦略『ウズベキスタン ― 2030』」といった国策を後押しする取り組みです。 

さらに本プロジェクトは、気候変動適応、デジタル化、及び持続可能な地域開発を通じてアラル海地域を環境イノベーション及び技術の拠点へと転換するという広範なビジョンの推進にも寄与します。

ワークショップ期間中には、2026年に予定されている活動、関係者間の調整メカニズム、並びに地域における持続可能かつ包摂的な水資源ガバナンスの実現に向けた協力強化の機会について議論が行われました。