UNDP、ウクライナに特別仕様の教習車を供与

包摂的な移動の実現を支援

2025年5月26日
Group of officials and police officers posing outdoors with flags of Ukraine, Japan, and a logo backdrop.
Photo: UNDP Ukraine / Olha Zalizniak

ウクライナにおける包括的な復興支援の一環として、国連開発計画(UNDP)は日本政府の資金拠出のもと、ウクライナ内務省に対して、特別仕様の教習車4台を正式に引き渡しました。この教習車は、ウクライナ国内の「インクルーシブ・ドライビング・スクール」の実現に貢献し、障がいのある人々が安全で質の高い運転教育を受け、自立した生活を送るための後押しとなります。

多くの障がいのあるウクライナ人にとって、障がい者向け仕様のインフラ不足は、運転を学ぶ機会を含め、一般的に当然とされる多くの機会からの排除を意味してきました。この取り組みは、そうした制度的障壁を取り除き、全ての人が能力に関係なく公共生活に障壁なく参加できることを促進します。

「この取り組みは、より包摂的なウクライナという私たち共通のビジョンを体現しています」と、クリストフォロス・ポリティス UNDPウクライナ常駐副代表は述べました。「これは単に包摂的な車両の提供というだけでなく、自立、社会参加、尊厳の問題です。システムが利用しやすくなれば、機会が広がります。UNDPは、インフラからサービスに至るまで、すべての復興段階の支援の過程で包摂的な視点により支援を実施することを目指しています。」

引き渡された車両はすべて、身体に障がいのある運転学習者の多様なニーズに対応できるよう、完全にカスタマイズされています。手動制御システム、教官用の二重ペダル構成、多機能ハンドル装置などが搭載されています。また、UNDPは聴覚に障がいのある運転学習者とのコミュニケーション支援のため、タブレット端末14台も併せて供与しました。

「本日、私たちはすべてのウクライナ人、特に障がいのある人々にとって、より包摂的な社会を築くための大きな一歩を踏み出しました。先進的なアクセシビリティ技術を搭載した完全対応の教習車4台の引き渡しと、14台のタブレットの提供は、移動や聴覚に障がいのある人々に新たな機会を開くものです。より包摂的な社会の実現に向けて、我々の両国はお互いの経験とベストプラクティスから学ぶことができるでしょう。日本は引き続き、より包摂的で強靭な未来を築くウクライナと共に歩みます」と、中込正志 在ウクライナ日本国大使は述べました。

今回のUNDP、日本政府、ウクライナ政府機関による連携は、人々を中心に据えた復興への転換を象徴しています。アクセシビリティとエンパワーメントに焦点を当てることで、この連携は復興の過程で誰一人取り残されないことを実現します。特に、これまで最も大きな障壁に直面してきた人々に対しての支援が行われるよう配慮しています。

提供された教習車両は、チェルニウツィ、キロヴォフラド、オデーサ、リヴィウ各州の「インクルーシブ・ドライビング・スクール」に配備されます。これらの教習所は、内務省の「バリアフリー・プログラム」の一環として全国的に展開されているプロジェクトの一部であり、すべての運転学習者に対して公平な条件を整えることを目指しています。

「『インクルーシブ・ドライビング・スクール』は、国家機関が実質的な変革を促進できることを示す明確な例です」と、カテリーナ・パヴリチェンコ ウクライナ内務省副大臣は述べました。「UNDPと日本政府の支援により、人々に力を与え、地域社会を強くするサービスへのアクセスが拡大できています。」

今回の引き渡しは、基本的なサービスへのバリアフリーアクセスを推進する国内全体の取り組みに基づくものです。今年2月以降、UNDPは、障がいのある人々の運転学習を促進し、社会的な偏見を軽減することを目的とした全国規模の広報キャンペーンを支援しています。本イニシアチブは、ウクライナの復興および開発におけるアクセシビリティの主流化を目指す継続的な活動を補完するものです。UNDPは、国家パートナーとの緊密な連携を通じて、障がいのある人々が単に復興の対象に含まれるだけでなく、その担い手となれるよう取り組んでいます。