日本政府とUNDP、アルメニアにおける避難民及びホストコミュニティの農業生計向上に向けた新イニシアティブを開始
2026年2月17日
青木豊 駐アルメニア共和国日本国特命全権大使 (左)、アルマン・ホジョヤン・アルメニア経済副大臣(中央)、ナティア・ナツヴリシュヴィリUNDPアルメニア常駐代表(右)
アルメニア・エレバン発 – 日本政府および国連開発計画(UNDP)アルメニア事務所は、アルメニア経済省との連携のもと、ナゴルノ・カラバフからの避難民及びホストコミュニティの農業生計を強化することを目的とした、総額520万米ドルの新たなイニシアティブの開始を発表しました。
日本政府の資金拠出により実施される本プロジェクト「ナゴルノ・カラバフからの避難民及びホストコミュニティのための強靭性のある営農促進計画」は、アララト州、アルマヴィル州、アラガツォトゥン州、コタイク州を対象とし、3か年にて人間の安全保障の向上、農村経済の強靱性の強化、ならびに避難民を含む脆弱な人々を対象とした持続可能な農業型生計手段の拡大を目的としています。
署名式には、青木豊・駐アルメニア共和国日本国特命全権大使、ナティア・ナツヴリシュヴィリUNDPアルメニア常駐代表、アルマン・ホジョヤン・アルメニア経済副大臣が出席しました。
署名式にて青木大使は次のように本プロジェクトへの期待を述べました。「日本は、この重要な局面においてアルメニア国民と共にあります。農業分野における雇用創出への投資は、避難民およびホストコミュニティ双方の強靱性を高めると同時に、長期的な社会統合を支援する上で不可欠であると確信しています。本イニシアティブにおいて、アルメニア政府およびUNDPと協力できることを大変嬉しく思います。」
「本プロジェクトは、アルメニア共和国政府が農業分野において掲げる戦略的優先課題と全面的に一致するものです。集約型農業の推進、温室農業の発展、農産物の加工能力および市場統合機能の強化、さらには技術革新の促進を通じて、受入コミュニティの社会経済的レジリエンスの強化に貢献します。日本政府およびUNDPによる継続的かつ効果的な協力に対し、心より感謝申し上げます。我々の協働の取組を通じ、本イニシアティブがアルメニアにおける包摂的かつ持続可能な開発の成功事例となることを確信しております」と、ホジョヤン アルメニア共和国経済副大臣は述べました。
「UNDPと日本とのパートナーシップは、緊急対応から長期的な開発課題に至るまで、アルメニアの取り組みを支える上で、変革的な役割を果たし続けています。本イニシアティブを通じて、国家難民生計フレームワークに沿いながら、避難民およびホストコミュニティが尊厳ある持続可能な生計を構築するために必要なツール、技能、インフラを提供していきます」と、ナツヴリシュヴィリ UNDPアルメニア常駐代表は述べると共に、これらの意義ある成果を可能にしてきた日本政府及びアルメニア政府の揺るぎないパートナーシップに対し、深い謝意を表明しました。
本プロジェクトを通じて、10万人以上が新たな雇用機会、共有インフラの整備、市場アクセスの拡大、ならびに地域経済システムの強化といった恩恵を受けることが見込まれており、現代的な食料生産を推進するため、対象地域にて避難民が運営する温室100か所以上が設立される予定です。
さらに、世帯レベルの事業を支援するため、60か所の在宅型農産加工ユニットが設置され、家族が生産した農産物を市場向け製品へと加工できるようになります。流通の効率化と市場到達範囲の拡大を目的として、「Together We Operate(TWO)」プラットフォームも設立され、物流、流通、市場アクセスが一元化されます。
これらの取り組みを補完する形で、野菜・工芸作物科学センター内に最先端の「アグリハブ(AgriHub)」が設立され、共有型農産加工機材、研修機会、ならびに新規起業家向けのインキュベーションサービスが提供される予定です。
背景
2024年から2026年にかけて、UNDPと日本は共同で「ナゴルノ・カラバフからの避難民および受入地域コミュニティのための基礎インフラ及び社会統合支援プロジェクト」を実施しました。
同プロジェクトは、保健、住宅供給、エネルギー、水といった基礎的サービスの質とアクセスを改善し、社会的結束を強化することで、約31万人の避難民および受入地域住民に対し、尊厳と安全が確保された生活環境の実現を支援しました。
本新規プロジェクトは、人道・開発・平和(HDP)ネクサスの原則に基づき、さらなる平和の定着を促進するものです。