日本とUNDPがカメルーン南西地域の復興に向け協力

2023年3月19日

アラサン・バー国連開発計画(UNDP)カメルーン事務所常駐代表代行と髙岡望駐カメルーン共和国日本国特命全権大使

Photo: UNDP Cameroon

2023年3月10日、髙岡望駐カメルーン共和国日本国特命全権大使と国連開発計画(UNDP)のアラサン・バー常駐代表代行は、「第二次南西州における保健センター及び給水所の改修を通じた復興計画(供与額3.00億円)」を行うため、協力に関する書簡に署名しました。本プロジェクトは、保健、給水、衛生(WASH: Water, Sanitation and Hygiene)分野における基本的サービスを提供するインフラの復旧を通じて、カメルーン南西地域の人々のレジリエンス(強靭性)を高め、治安悪化による危機的な状況からの復興を加速させることを目的としています。具体的には、Meme、Manyu、Ndian、Kupe Manenguba、Lebialem、Fako地区の人々に対する、基本的な医療サービスや安全な飲料水へのアクセス向上を図ります。 

2016年に始まったカメルーン南西地域と北西地域における危機は多くの避難民を生み出し、公共インフラを破損させ、住民が必要とする基本的なサービスへのアクセスを低下させました。UNDPカメルーン事務所は同地域の復興プログラムを通じ、「Build Back Better」を掲げ、開発パートナーと協力してきました。日本政府の支援は、現時点で同プログラムにおける唯一の二国間パートナーシップであり、2021年1月から2022年4月にかけて既に実施した第一次事業では、Fako地区の住民と、同地区に次々と移転してきた国内避難民の生活環境の改善に取り組みました。また、南西地域の9つの保健センターと11の給水所の修復を通じて、保健サービスや安全な飲料水への住民のアクセスも向上しました。 

今回の第二次事業における日本政府とのパートナーシップでは、この南西地域における復興プログラムの取り組みが大幅に拡大されます。アラサン・バー常駐代表代理は、「カメルーン共和国、日本国、UNDPの3者間における長年のパートナーシップに新たな一歩が踏み出されたことを嬉しく思います。危機状況下に苦しむ人々の病気の蔓延を防ぎ、人間の安全保障を促進し、復興の加速化に必要となる前向きな姿勢を人々が醸成するためには、保健センターや給水所の復旧を通じ、基本的なサービスの提供を早急に回復させることが不可欠です」と述べました。 

また、高岡望特命全権大使は、「私たちは、南西地域で危機下に苦しむ方々を含む、カメルーンの人々に対する支援に取り組んできました。本プロジェクトはカメルーン、日本、UNDPの絆を更に強くするものです」と述べました。