日本とUNDP、ウクライナ市民への円滑なデジタルサービスの提供を支援

新たな機材の支援により、ウクライナ市民へのデジタルサービスを提供するために不可欠なDiia(行政デジタルプラットフォームの名称)のインフラを強化しました。

2024年5月9日

新しい機器により情報システムの耐障害性が向上

UNDP in Ukraine

2024年4月9日キーウ発

国連開発計画(UNDP)ウクライナは、暗号、ネットワーク、そしてスイッチングのための情報通信関連機材をウクライナのデジタル省へ供与し、これによりDiiaのインフラ体制が強化され、国民への社会サービスが中断のない形で提供することが可能となりました。これらの支援は、日本政府の資金拠出によりUNDPウクライナが支援する公共サービス・デジタル化支援(DIAサポート)事業の一環として行われました。 

供与された機器は特に、データセンターとDiia.EducationとDiia.Businessそれぞれのプラットフォーム、更に関連のポータルなど、Diiaに関する全てのプラットフォームのサービスと製品の運用を行うコンピューターネットワークとの間の安全な通信を提供することに役立ちます。さらに、新しい機器により情報システムにおける障害への対応力が向上し、今後、システム障害やサイバー攻撃が発生した場合でも機能し続けることが可能になります。 

今回供与した機器により、情報システムの保護水準が向上し、公共電子サービスの提供を担う国家情報システムの安定した運用が確保されると、ミハイロ・フェドロフ イノベーション・教育・科学技術開発担当副首相兼デジタル大臣は述べました。 

「デジタル省は、Diiaのセキュリティ強化に全力を挙げています。私たちにとって最も重要なことは、私たちが手掛ける情報サービスが確実に保護されることです。そのため、私たちのチームは想定される全てのサイバー攻撃と脅威を分析・予測します。私たちは情報システムに関するセキュリティレベルを定期的に分析し、脆弱性を特定し、欠陥を排除するようにしています」とフェドロフ大臣は述べました。フェドロフ大臣は「新たな機器により、公共電子サービス提供の鍵となるDiiaのインフラと情報システムを強化することが可能になります。これにより、ウクライナ人はいつでもDiiaによる国家電子サービスを迅速かつ安全に利用できるようになります。」 

ヤコ・シリアーズUNDPウクライナ常駐代表は「ウクライナの重要インフラを強化し、戦時中に国家登録簿を支援することは、UNDPにとって最も重要な優先事項の1つであり、この情報システムがあるからこそ、情報システムを活用することで、各国連機関はそれぞれの政府機関のパートナーを支援している」と述べました。 

「UNDPは政府の強靭性、そしてサービスを提供する機能と能力の向上を支援することに尽力しています。国際的なパートナーの支援を受けて、私たちはITを含む国家インフラの強化に貢献しています。なぜなら、これらの協力は、国民へ公共サービスを途切れないように提供することを可能性にするからです」とシリアーズ代表は述べました。 

2022年のはじめに、UNDPはスウェーデン政府からの資金拠出を受けて、停電時における主要な国家登録簿の継続的な運用を確保するために、ウクライナのデジタル省と社会政策省に強力な発電機を提供しました。UNDPとスウェーデン政府は、ウクライナ法務省のITインフラと電子登録簿の開発も支援しました。提供されたコンピューター機器と技術支援は、最も重要な文書へのアクセスをデジタル化する同省の取り組みをサポートしています。