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特設ページ

Climate Counts ― 気候危機に関する30の真実

Climate Countsの原文は英語フランス語スペイン語でご覧いただけます。

 

気候変動は私たちの暮らしのあらゆる側面に影響を及ぼしています。

気候変動対策の緊急性と解決策の可能性を示す、気候危機に関する30の事実(#ClimateCounts)を紹介します。


 

Level 1 badge featuring a glowing Earth globe on brown background.

1. 生命を育むたった1つの惑星: 地球 

地球は驚くべき存在です。私たちの地球は、豊富な水資源、太陽からの放射線を防ぐ磁場、断熱性のある大気によって保たれる穏やかな気温など、数々の要因が組み合わさり、生命を支える特別な環境を実現しています。 

しかし今、気候変動がかつてない速度で進行しています。これは、人間の活動によって排出された温室効果ガスが原因で、生命を支えてきた繊細なバランスが崩れ、自然界に深刻な影響を与えるとともに、人間社会の持続可能性を脅かしています。 

豆知識:驚くべきことに、裕福な国々は地球の資源を地球が3〜9個必要になるほどの速さで消費しています。 気候変動を食い止め、地球の未来を守るためには、私たち自身が変わる必要があります。

 


 

2(と1.5). パリ協定のもとで、各国は地球の平均気温上昇を2℃未満に抑え、さらに1.5℃を目指すことに合意しました。 

2015年、各国は気候変動に関する交渉において躍進し、パリ協定を採択しました。この歴史的かつ法的拘束力のある国際条約は、地球規模での気候変動対策の基盤となり、各国に対し、気候変動への緩和および適応の目標を掲げることを促しています。 

パリ協定は、国際条約として初めて、地球の平均気温上昇を「2℃を十分に下回る水準」に抑え、「1.5℃を目指す」ことを明確に定めました。 

科学者たちは、産業革命以前と比べて平均気温の上昇を1.5℃以内 に抑えることが、気候変動の最悪の影響を回避し、取り返しのつかない転換点に達することを防ぐために極めて重要であると警告しています。 

豆知識:気温が1℃上昇するごとに、異常気象や危険性はさらに大きくなります。例えば、1.5℃の上昇では、世界人口の約14%が5年に1度は深刻な熱波に直面すると予測されています。これが2℃に達すると、その割合は37%に増加し、影響を受ける人の数はおよそ17億人にも上ります。 

 


 

3.  気候変動はすべての人に影響を及ぼしますが、30億人以上が特に脆弱な地域に暮らしています。 

気候変動は人間社会にとって根本的な脅威であり、より頻繁かつ激しい異常気象を引き起こし、食料生産公衆衛生に影響を与え、回復困難な損失をもたらしています。 

世界中の人々がすでに気候変動の影響を感じていますが、地理的条件、経済力、適応能力の違いにより、国ごとの影響の度合いは異なります。現在、アフリカ、南アジア、中南米、小島嶼国、北極圏など、約33億人〜36億人が広範にわたり非常に脆弱な地域に暮らしています。 

豆知識:気候危機は極めて不公平な問題です。低所得国は、30年前と比べて最大8倍もの気候関連災害に見舞われており、経済的損失は3倍に増加しています。

 


 

4. アフリカの温室効果ガス排出量は世界全体の4%未満ですが、大陸の気候変動の影響はますます深刻化しています。 

気候変動は、正義の問題でもあります。最も深刻な影響を受けている人々やコミュニティ、国々は、気候危機の原因にほとんど関与していないことがあります。 

アフリカ諸国の温室効果ガス排出量は世界全体の4%未満ですが、気候変動は開発のあらゆる側面に影響を及ぼし、飢餓、不安定化、避難が余儀なくされるなど問題は深刻化しています。 

大量の温室効果ガスを排出して豊かになった国や産業には、迅速な脱炭素化を進め、気候変動の影響を最も受けている人々を支援する責任があります。 

豆知識:同じ国の中でも、気候変動の影響は人種、民族、性別、年齢、社会経済的地位などの構造的な格差によって不均等に現れることがあります。 

 


 

5.  各国は5年ごとに国別気候計画を提出し、気候変動への対応を段階的に強化しています。 

パリ協定は、5年ごとに目標を引き上げ、気候変動への取り組みを強化していく仕組みです。その中心となるのが「国が決定する貢献(NDCs)」です。NDCsは、各国が温室効果ガスをどのようにを削減し、気候変動の影響に適応していくかを具体的に示す行動計画です。 

NDCは、エネルギー、交通、インフラ、農業、水、保健、観光などの優先分野における目標、タイムライン、行動を明確にします。NDCsを5年ごとに見直すことで、最終的には各国が2050年までにネットゼロ排出を達成する道筋を描くことを可能にします。 

豆知識:初期のNDCsは、世界の平均気温を3.7℃上昇させる道筋にありました。第2世代のNDCsではこれが2.7℃に下がりました。第3世代のNDCは2025年末までに提出される予定であり、1.5℃目標との整合性を求める声が高まっています。

 


 

6.  気候変動による損害額は、パリ協定の目標達成に必要な費用の6倍に上ります。 

現在の温暖化レベルでも、気候変動の影響はすでに世界経済に深刻な損害を与えており、2050年までに世界経済を19%縮小させる可能性があります。 

農業生産高、労働生産性、インフラへの損害は、総額約38兆米ドルに達すると推定されており、これは地球温暖化を2℃に緩和するためにかかるコストの6倍に相当します。 

豆知識:気候変動による実際コストは、長年にわたり過小評価されてきました。最新の研究では、経済的損害は従来の予測よりもはるかに大きい可能性があると示されています。

 


 

7.  緊急の気候行動がなければ、現在の子どもたちは祖父母世代の最大7倍の異常気象に直面することになります。 

過去の世代による選択の結果、子どもや若者の安全な住まい、健全な環境、医療、食料、教育への権利は、気候危機によって脅かされています。 

彼らが成長するにつれ、熱波、洪水、森林火災、作物の不作など、気候変動の影響を直接的に受けることになります。これは世代間の公平性に関わる問題であり、若者による草の根の気候運動、気候訴訟、気候関連の安全保障リスクへの対応などを促しています。 

豆知識:低所得国や社会的に不利な立場にあるコミュニティに暮らす子どもや若者は、気候変動の影響をより強く受ける傾向があります。たとえばアフガニスタンでは、子どもたちは祖父母世代の最大18倍の熱波に直面する可能性があり、マリでは作物の不作が最大10倍に増える可能性があります。

 


 

8.  世界の10人に8人が、政府による大胆な気候対策を求めています。 

気候変動に関する過去最大規模の世論調査によると、世界の80%の人々が、政府に対して気候危機への対応を強化するよう求めています。 

また、86%の人々が、貿易や安全保障などの地政学的な対立を乗り越え、気候変動対策において各国が協力すべきだと考えています。 

豆知識:世界全体で72%の人々が、化石燃料から再生可能エネルギーへの迅速な移行を支持しています。化石燃料の主要生産国でさえ、市民の大多数が石炭・石油・ガスからの早急な移行を望んでいます。

 


 

9.  グリーン経済は、世界の資本市場の約9%を占めています。 

グリーン経済は急速に拡大しています。各国や地域社会が気候・環境課題への対応を進める中で、再生可能エネルギー、エネルギー効率が高く、気候に強いインフラ、廃棄物管理、公害対策、スマート農業などの産業が広がっています。 

こうした製品やサービスへの需要が加速することで、グリーン経済の市場規模は7.9兆米ドルに達し、世界の株式市場の約9%を占めるまでになっています。 

豆知識:過去10年間で、グリーン関連株の時価総額は年平均15%のペースで成長しており、テクノロジー分野に次ぐ成長率を記録しています。 

 


 

10.  気候変動への適応策とレジリエンスへの1ドルの投資は、10年間で10倍以上の利益を生み出す可能性があります。 

気候変動への適応は、現在または将来予測される気候変動の影響に対する脆弱性を軽減し、地域社会や生態系のレジリエンスを高めるために不可欠です。 

適応策への1ドルの投資は、気候変動による損失の回避、経済開発の促進、社会的・環境的な利益の創出を通じて、10年間で10ドル以上の利益をもたらす可能性があります。 

豆知識保険分野早期警戒システムへの適応投資は、命やインフラ、経済生産性を守ることで、最も高いリターンをもたらす分野の一つです。 

 


 

11.  産業部門は、費用対効果の高いエネルギー効率化によって、2030年までに世界のエネルギー関連排出量を11%削減することができます。 

世界の産業は膨大な量のエネルギーを消費しており、その多くは化石燃料に依存しています。その結果、産業部門によるエネルギー消費は、世界のエネルギー関連排出量の約4分の1を占めています。 

多くの産業プロセスでは高温の熱が必要とされるため、現在の再生可能エネルギー技術では対応が難しく、脱炭素化は大きな課題となっています。しかし、エネルギー効率の向上によって、コスト削減と排出量削減の両方を実現することが可能であり、2030年までに世界のエネルギー関連排出量を11%削減できるとされています。 

豆知識:建築、産業、交通の分野でエネルギー効率の改善を倍増させることで、エネルギー関連の温室効果ガス排出量を約3分の1削減できる可能性があります。これは、2050年までにネットゼロを達成するための重要なステップです。

 


 

12.  気候変動の影響により、世界中の何百万人もの女の子が高校卒業までの12年間の教育を修了できていません。 

気候変動が世界各地のコミュニティに影響を及ぼすとき、それはさまざまな形でジェンダー格差を拡大・再生産します。 

気候変動の影響により、家庭が資源不足や無償ケア労働の増加に直面すると、教育を受ける機会を最初に奪われるのは女の子です 。 

気候変動が進行する中で、すべての子ども、特に女の子が12年間の質の高い教育を受けられるようにすることは、持続可能な開発の達成に不可欠です。 

豆知識:2050年までに、気候変動によって最大1億5,800万人の女児と女性が貧困に陥る可能性があり、これは男性と男児の合計より1,600万人多いとされています。

 


 

13.  毎年約1,300万トンのプラスチックが土壌中に蓄積しています。 

プラスチックは私たちの身の回りにあふれています。飲み水、食べ物、空気の中にも存在し、健康を脅かし、自然を汚染し、野生動物を死に至らしめています。 

プラスチックは気候危機にも関係しています。化石燃料の採掘から製造、焼却や分解に至るまで、そのライフサイクルの全ての段階で温室効果ガスが排出されます。 

世界では毎年、約4億3,000万トンの新しいプラスチックが生産されていますが、そのほとんどは使い捨てされています。 

毎年、約1,300万トンのプラスチックが土壌に蓄積し、土壌が汚染され、作物の成長や栄養吸収を妨げています。これらのプラスチックは時間とともに細かく砕かれマイクロプラスチックとなり、最終的には私たちが口にする水や食べ物に入り込む可能性もあります。 

豆知識マイクロプラスチックは私たちのの健康に危険をもたらし、がん、心臓発作、生殖障害など多くの健康問題と関連しています。科学者たちは、成人が毎週クレジットカード1枚分に相当する量のマイクロプラスチックを摂取している可能性があると推定しています。 

 


 

14.  世界の温室効果ガス排出量の約14%を占める交通部門は、気候対策に重要な役割を果たします。 

持続可能な交通は、気候変動対策に不可欠です。交通部門は世界の温室効果ガス排出量の約14%を占めており、より持続可能な交通システムを構築するためには、徒歩や自転車などのネットワーク、排気ガスが少ない公共交通、再生可能エネルギーで走る電気自動車、よりクリーンな海運や航空など、多様なモビリティシステムへの投資が必要です。 

持続可能な交通の利点は、排出量削減にとどまりません。適切に設計された持続可能な交通システムは、健康、経済的機会、環境を同時に守ることができます。 

豆知識:2024年に販売された自動車のうち、20%以上を電気自動車が占めました。この割合は2025年には25%に達すると予測されています。 

 


 

15.  太陽光と風力発電は世界の電力の15%をまかなっており、2030年までにその割合は2倍以上に増えると予測されています。 

化石燃料に依存するエネルギーシステムから再生可能エネルギーへの移行は、気候危機への対応に不可欠です。 

2024年には、再生可能エネルギーが世界の電力の約3分の1を占めました。太陽光発電と風力発電が15%、水素発電やその他の再生可能エネルギーが17%を供給しています。 

現在、太陽光発電と風力発電はそれぞれ化石燃料と比べて41%または53%安価であり、史上最も急速に成長している電力源となっています。2030年までに再生可能エネルギーによる発電量の割合は2倍以上に増加し、より持続可能でレジリエントな地域社会を支えることが期待されています。 

豆知識:2024年に新たに導入された電力容量のうち、92%以上が再生可能エネルギーによるものでした。太陽光と風力の普及はすでに排出量に大きな影響を与えていますが、2030年までに世界の再生可能エネルギー発電量を3倍にするという目標を達成するためには、さらなる加速が必要です。 

 


 

16. 2000年から2019年の間に、気候変動によって激化した異常気象による損害は、少なくとも1時間あたり1,600万米ドルに上りました。 

気候変動の影響が拡大する中、科学者たちは、異常気象による損害のうち、どれほどが気候変動に起因しているのか明らかにしようと試みています。 

ある研究では、2000年から2019年の間に発生した185件の異常気象を分析し、気候関連の損害額が年間1,430億米ドル、すなわち1時間あたり1,600万米ドルに相当することを明らかにしました。一方、低所得国ではデータが不完全であるため、実際の損害額はこれを上回る可能性があります。 

豆知識:気候変動による損害の中には、金銭的価値を付けることができないものもあります。こうした「損失と損害」には、気候関連の強制移住によって失われる文化的遺産やアイデンティティなど、無形の影響も含まれます。 

 


 

17.  現在、陸地と内陸水域の17%以上が保護されています。 

過去100年間にわたり、人の活動は気候変動を引き起こしただけでなく、生物多様性の危機的な減少もまねいてきました。持続不可能な生産と消費という同様のパターンに起因する気候危機と自然危機は密接に関連しており、相互に悪影響を及ぼしているため、同時に取り組む必要があります。 

保護地域は自然と生物多様性を守るために不可欠であり、自然の損失を食い止めることは気候変動対策にも直結します。2022年には、各国が「昆明・モントリオール生物多様性枠組」を採択し、自然の損失を食い止め、回復させることで、2030年までに地球の陸地と海域の30%を保護することを目指しています。近年、各国はこの目標に向けて着実に前進しており、現在では陸地と内陸水域の17%以上が保護されています。 

豆知識:自然を活用した気候対策は、地域社会のレジリエンスを高めるだけでなく、2030年までにパリ協定の目標達成に必要な温室効果ガス削減量の最大37% を担う可能性があります。 

 


 

18. 2024年には、1分あたり18面分のサッカー場に相当する原生熱帯林が失われました。 

森林は地球の陸地のほぼ3分の1、約40億ヘクタールを覆っており、私たちの生活のあらゆる側面にとって不可欠な存在です。健全な森林は強力な炭素吸収源でもあり、二酸化炭素を吸収・貯蔵することで気候変動の緩和に貢献しています。 

しかし、森林は農地拡大や都市化などの人間の活動、そして気候変動によって悪化する山火事などにより、森林破壊や規模縮小といった深刻な脅威にさらされています。 

2024年には、過去最大の670万ヘクタール にもおよぶ原生熱帯林が失われました。これは1分間に18面分のサッカー場に相当する計算になります。生物多様性、炭素貯蔵、森林に依存する人々の暮らしに深刻な影響を及ぼしています。 

豆知識:世界では約10億人、うち7,000万人の先住民族が、森林に依存して生活しています。健全な森林は、清潔な水、食料、医薬品へのアクセスを提供し、雨の降り方を安定させ、洪水や土壌浸食を防ぐ役割も果たしています。

 


 

19.  食品の19%以上が店舗、レストラン、家庭で廃棄されており、世界の温室効果ガス排出量に大きな影響を与えています。 

農業は気候変動の主要な要因の一つであり、世界の温室効果ガス排出量の約3分の1を占めています。また、私たちが消費する淡水の70%を使用し、土壌の劣化を引き起こし、生物多様性の損失にも最も大きく関与しています。 

それにもかかわらず、世界では毎年、生産された食品の3分の1が廃棄されています。このうち13%は収穫から販売までのサプライチェーンの中で失われ、さらに19%が店舗、レストラン、家庭で廃棄されています。 

豆知識:食品ロスと廃棄は、深刻な環境負荷をもたらすと同時に、世界で7億8,300万人が飢餓に苦しんでいる中で、見過ごすことのできない課題です。

 


 

20. 過去20年間で、私たちが生きるために利用できる淡水量は1人当たり20%減少しました。 

は、気候と自然の両方の危機の中心にあります。気候が変化する中で、降雨パターンは予測困難になり、氷河の融解が加速し、暴風雨、洪水、干ばつなどの水関連の異常気象が頻発かつ激化しています。 

これらすべてが、人間が利用できる淡水資源に影響を及ぼしています。地球上の水のうち、人間が利用可能な淡水はわずか0.5%しかありません。過去20年間で、1人あたりの利用可能な淡水量は20%減少しました。 

地域によって影響の度合いは異なり、世界の一部の地域では水不足は、限られた資源をめぐる競争や紛争を引き起こす深刻な課題となっています。 

豆知識:現在、20億人以上が十分な量の水が確保できない国に暮らしており、世界人口の約半数が年間少なくとも1ヶ月は深刻な水不足を経験しています。 

 


 

21.  気候変動による健康被害の経済的損失は、2050年までに、低・中所得国で最大で21兆米ドルに達する可能性があります。 

気候危機は、健康の危機でもあります。 極端な高温、大気汚染、感染症の拡大 、食料・水の不安定化など、気候変動は公衆衛生に多くの影響を及ぼしています。 

これらの影響は、国内外の健康格差や社会的不平等を悪化させる可能性があり、特に低・中所得国は不均衡な負担を強いられています。中程度の温暖化シナリオにおいて、2050年までにこれらの国々での健康被害のコストは21兆米ドルに達する可能性があります。 

豆知識:気候変動は、新たな感染症の流行やパンデミックの時代をもたらしています。たとえば、気温の上昇により、病原体を媒介する蚊がこれまで存在しなかった地域にまで広がり、2070年までにマラリアやデング熱のリスクにさらされる人々がさらに47億人が増える可能性があります。


 

22. 循環経済(サーキュラー・エコノミー)は、2030年までにアフリカ、ラテンアメリカ、EUにおいて2,200万件以上の新たな雇用を創出する可能性があります。 

循環経済は、人類の生産と消費のあり方を持続可能なものに変えるために欠かせないアプローチです。廃棄物や汚染を最小限に抑え、天然資源の持続可能な利用を促進します。 

このアプローチは、農業、製造業、織物工業、建設業など、あらゆる経済分野で活用でき、何百万もの新たな雇用を生み出す可能性があります。2030年までに、循環経済によって、 アフリカでは1,100万件ラテンアメリカ・カリブ地域では880万件EUでは250万件  の新規雇用創出が見込まれています。 

豆知識:経済へ再び循環される原材料は、全体のわずか7%未満に限られます。循環経済を導入することで各国は温室効果ガスの排出を削減しながら、 自然保護・再生、そして新たな経済機会の創出を同時に可能とすることができます。 

 


 

23.  世界の平均海面は1880年以降、約23センチ上昇しています。 

気温の上昇により、氷河が融解し、海水の量が増加しています。その結果、1880年以降、世界の平均海面は約23センチ上昇しました。 

海面上昇は、世界中の海沿いの都市やコミュニティにとって重大な脅威です。沿岸の洪水、浸食、塩水の侵入は、インフラを損傷し、私たちが日々使っている淡水を汚染し、生態系に悪影響を及ぼします。これらの影響は、農業、漁業、観光業などの分野に深刻な経済的損失をもたらし、人々の暮らしを脅かし、移住や避難を余儀なくされることもあります。 

小さな島国は特に脆弱です。現在の温暖化レベルでも、太平洋島嶼国は今後30年間で少なくとも15センチの海面上昇に直面すると予測されています。海沿いの街を守る対策によって一部の被害は抑えられるものの、土地が水没することで存続そのものが脅かされている国もあります。 

豆知識:カリブ海地域では、約2,200万人が海抜6メートル未満の地域に居住しており、太平洋諸国の多くでは、インフラの半分以上が海岸から500メートル以内に位置しているため、海面上昇に対して極めて脆弱です。 

 


 

24. 異常気象の24時間前の早期警報は、命を救い、被害を最大30%減らすことができます。 

早期警報システムは、サイクロン、洪水、干ばつ、熱波、山火事などの災害の発生に際して、タイムリーで実用的な情報を提供するための重要なツールです。 

これらのシステムは、気候変動の影響が拡大する中で、地域社会の安全性とレジリエンスを高めるために不可欠です。 

たとえば、暴風雨や熱波がくる24時間前に警報を発することで、命を救い、被害を最大30%減らすことができます。 

豆知識:低・中所得国で早期警報システムへに8億米ドルを投資すれば、年間30億〜160億米ドルの損失を防ぐ効果があるとされています。 

 


 

25.  世界の陸地の25%は先住民族によって管理されています。 

先住民族は、世界の陸地の約25%を管理しており、手付かずの森林の36%以上の保全に携わっています。これらの森林は適切に保護されており、伐採や劣化がほとんど進んでいません。そのため、大気中の二酸化炭素をよく吸収し、気候変動の緩和に極めて重要な役割を果たしています。 

二酸化炭素を吸収し、生物多様性を守る自然環境を保護することで、先住民族は、世界中の人々が必要とする自然の恵みを支えています。この貢献は十分に認識されておらず、より強力な政治的保護と財政的支援が必要です。 

豆知識:自然を活用した解決策や循環経済は、先住民族の生活様式の中で何千年にもわたって実践されてきたものであり、こうした知識は気候問題に対し行動を起こす上で極めて重要です。 

 


 

 

26.  世界人口の26%は、クリーンクッキング(環境にやさしく安全な燃料を使用した調理方法)にアクセスすることができません。

クリーンクッキングにアクセスすることは、単に調理に使われる燃料の問題にとどまりません。これは、健康、ジェンダー、そして人権にも深く関わる重要な課題です。 

電力へのアクセスは拡大している一方で、環境にやさしく安全な調理方法を利用できる人はまだ少ないのが現状です。世界人口の約26%、つまり23億人近くが、薪や木炭などの燃料を使って調理をしています。これらの燃料は森林破壊を引き起こすだけでなく、燃焼時に有害な煙を発生させ、年間370万人の早期死亡の原因となっており、特に女性と子どもが影響を受けています。 

さらに、従来の燃料(薪や木炭)を毎日集める時間が、女性の教育、雇用、経済的自立の機会を制限しています。

豆知識:薪や木炭をよりクリーンなものに置き換えることで、サブサハラ・アフリカでは年間46万3千人以上の命を救い、660億米ドルの医療費を削減できる可能性があります。 

 


 

 

27.  太平洋諸島の27人の学生による画期的な気候訴訟が、各国に気候変動への法的責任があることを示しました。 

国際司法裁判所(ICJ)は、温室効果ガスによる気候変動の影響から環境を守る義務が各国にあるとする、画期的な判断を下しました。  

この訴訟は、史上最大規模の気候関連訴訟とされ、バヌアツの主導のもと、太平洋諸島出身の27人の学生によって提起されました。これは、気候正義と若者の力による変革の勝利として称賛されています。 

豆知識:気候変動との闘いの構図を変える手段として、裁判所に訴える動きが世界的に広がっています。2022年12月時点で、65の法域で2,180件の気候関連訴訟が提起されています。 

 


 

28.  現在、世界の温室効果ガス排出量の約28%がカーボン・プライシング(炭素への価格付け)の対象となっています。 

カーボン・プライシングとは、温室効果ガスの排出によって生じる環境への影響を「外部コスト」として値段に換算し、排出元に負担させるしくみです。これにより、気候変動によって引き起こされる損害の責任を、排出の原因となっている側に負担させることができます。 

カーボン・プライシングは、温室効果ガス排出削減に価値を与え、それをカーボンクレジットとして取引可能にすることで、炭素市場の経済的基盤となっています。 

現在、温室効果ガス排出量の約28%が直接的なカーボン・プライシングの対象となっており、各国が資金を動員し、持続可能な開発への投資を進める手段となっています。 

豆知識:2024年には、カーボン・プライシングによる歳入が1,000億米ドルを超えました。そのうち半分以上が公共予算として環境、インフラ、開発プロジェクトに充てられています。 

 


 

29.  温室効果ガスの排出が現在の高い水準のまま続けば、2100年までに地球上のすべての生き物29%が絶滅の危機に直面します。 

気候変動は、生物多様性に不可逆的な変化をもたらしています。気温の上昇、降水パターンの変化、山火事の長期化などが、生息地や、生き物同士の関係性を変化させ、生態系全体を不安定にしています。 

その結果、多くの生き物が絶滅の危機にさらされており、平均気温が1.5℃を超えて上昇すれば、その数は急激に増加すると予測されています。5℃の高温化シナリオでは、地球上の全生物種の29%以上が深刻な絶滅の危機に直面する可能性があります。 

豆知識:気候変動と生息地の喪失は、いずれも人間活動によって引き起こされており、地球の「第6の大量絶滅」を招いています。地球はこれまでに5回の大量絶滅を経験しており、最後の事例は約6,550万年前、恐竜が絶滅した時期です。 

 


 

30.  世界人口のほぼ半数は30歳未満。彼らが受け継ぐ未来は、脱炭素化が進み、安全で、公正なものでなければなりません。 

30歳未満の子どもや若者は、世界人口の約半数を占めています。気候変動は、彼らの住む場所、受ける教育、働き方、そして将来子どもを持つかどうかなど、人生のあらゆる側面に影響を及ぼします。 

多くの若者は、地球規模で気候に対する行動を起こすことが喫緊の課題であることを理解しており、草の根の社会運動を主導し、国際的な気候交渉に影響を与え、変革をもたらす革新的な解決策を推進しています。 

世界中の意思決定者には、若者の声に耳を傾け、その未来を守る責任があります。気候変動の影響に苦しむ地球では、人類は繁栄できません。だからこそ今、気候変動に向けた行動を起こすことが大切です。、行動すれば、将来の経済は持続可能な形で成長し、生き残ることができます。 

30年以上にわたる気候問題に関する交渉を経て、今こそ、脱炭素化が進み、安全で、公正な未来に向けて本気で取り組む時です。なぜなら、私たち自身の生活、そして子どもたちの人生、すべてにおいて、#気候対策は不可欠(#ClimateCount)だからです。