赤道ギニアにおける爆発事故後の環境問題に対応する日本政府支援のプロジェクト

2023年1月10日
A UNDP project supported by Japan in collaboration with the government aims to promote better environmental and waste management in the aftermath of the 2021 explosions

このプロジェクトは2021年の爆発事故後の赤道ギニアにおけるより良い環境と廃棄物管理を目指すことを目的としています。

Photo: UNDP赤道ギニア事務所

2021年に赤道ギニアのバタ市市を揺るがした一連の爆発の余波を受け、UNDPは日本政府の支援のもと、現地の外務省、農畜産物・森林環境省、保健社会福祉省、内務省の協力を得て、緊急の環境問題に取り組み、環境とゴミ管理の改善を推進し続けています。

2021年3月7日、バタ市のヌクアントマ憲兵隊・軍事兵舎の武器庫で連続爆発が発生し、現場近くの軍事兵舎が崩壊し、さらなる爆発と不発弾が市内に拡散する事態となりました。この爆発は、特に不適切な廃棄物管理による環境破壊を招きました。

2022年7月、日本の補正予算で支援されたプロジェクトが、バタ市で正式に発足しました。発足式には、フランシスカ・エネメ・エフア農畜産物・森林・環境大臣、野口修司在ガボン日本国大使、エルシー・ローレンス・シュヌンUNDP常駐代表などの要人が出席しました。

このプロジェクトは、バタ市の廃棄物処理センターの緊急復旧、長期的かつ持続可能な環境・廃棄物管理を支えるガバナンスの強化、環境・廃棄物管理に関する主要関係者の能力開発、環境ベストプラクティスに関する住民の啓発という4つの主要な分野に焦点をあてています。(詳しくはファクトシートを参照)

爆発事故後、水、衛生、下水道が当面の人道的対応の一部となる必要があることを考慮し、このプロジェクトの主要活動として、市内の廃棄物処理センターの社会・環境セーフガード評価とそのリハビリテーションを実施します。また、本プロジェクトは環境リサイクルガイドラインの評価と計画にも寄与するものとなります。

さらに、内務省の監督のもと、環境管理関連の主要な関係者(うち50%が女性スタッフ)に対して、廃棄物管理に関する能力開発ワークショップを実施予定です。

市内の病院における衛生的な廃棄物管理の欠如に対処するため、本プロジェクトでは、ナショナル・リサイクル社のスタッフ13人が、有害廃棄物、廃棄物の分別、報告書の作成、廃棄物に関する統計データの収集、病院の化学薬品やその他の廃棄物の取り扱いにおける個人保護具の定期使用に関する知識を高めるための能力開発ワークショップも展開する予定です。

さらに、廃棄物管理に関わるさまざまなセクターとのコミュニケーション戦略も作成されました。また、女性や子ども特有のニーズや課題を踏まえ、同市の女性や若者の少なくとも60%を対象に、地域コミュニティでの啓発キャンペーンを実施しました。

本プロジェクトは、今後も日本の支援により、赤道ギニアの廃棄物管理インフラの改善と能力開発を支援していきます。