マリの女性染色家を支援し染色産業の持続可能性を促進するためのワークショップ

化学染料の使用に関連する課題に対する認識を高め、革新的で持続可能な解決策を見出すため、様々な関係者間での協力を促進することを目的としてワークショップが開催されました。

2023年5月15日
@PNUD Mali / Sharon Sunassee

マリ、バマコ - 国連開発計画(UNDP)は、旭化成繊維イタリア、ブルネッロ、日本大使館と共同で、マリの女性染色家を支援し、伝統的な染色産業における持続可能な取り組みを促進することを目的に、集合知を活用したワークショップ を開催しました。このイベントには、地元の関係者、地方自治体の関係者、海外からの関係者及び持続可能な開発の専門家が参加し、女性染色家が直面する課題に対する解決策を見出すべく協働しました。

伝統的な染色産業は、マリの貴重な文化・経済遺産です。しかし、人々の健康や環境に有害な化学染料の使用が、女性染色家と染色産業の持続可能性にとって大きな課題となっています。化学染料の使用によって生じる健康問題には、皮膚や呼吸器への影響があり、現在の慣行によって環境への影響も出ています。

こうした状況を踏まえ、化学染料の使用に関する課題への認識を高め、持続可能な解決策を見出すため、異なる関係者間での協力を促進することを目的に本ワークショップが開催されました。創造性と革新性を促すデザイン思考の手法が用いられ、女性染色家自身も解決策を生み出すプロセスに積極的に参加しました。

ワークショップを通じた成果として、従来の化学染料に代わる持続可能な代替品の特定、女性染色家の労働条件の改善、伝統的な染色産業における環境保全と持続可能性の促進が挙げられます。

UNDP、日本大使館、旭化成繊維イタリア、ブルネッロは、このイベントを支援し、マリの女性染色家の生活の質を向上させ、伝統的な染色産業全体のより持続可能な取り組みを促進することに貢献できたことを喜ばしく感じています。

本ワークショップに関する詳細については、下記までお問い合わせください。

UNDPマリ事務所 シャロン・スナシー(コミュニケーション担当官):sharon.sunassee@undp.org 

 

脚注

UNDPについて: 国連開発計画(UNDP)は、170以上の国と地域で貧困の撲滅、不平等の是正、ガバナンスと平和の強化のために活動しています。

 旭化成繊維イタリアについて: 同社は、日本の総合化学メーカーである旭化成株式会社の子会社で、欧州域における再生セルロース繊維「ベンベルグ™」(キュプラ)の販売拠点です。 

ブルネッロついて: 同社は、持続可能でエシカルなテキスタイルと衣料品の製造に特化し、伝統技術の保護と地域社会の支援に取り組んでいます。