デリーメトロ公社、JICA、UNDPがメトロ駅へのEV充電ステーションの設置に向けて連携
2022年12月26日
メトロ車両前で握手するクマールDMRC総裁と鈴木大使
2022年12月26日ニューデリー発-国連開発計画 (UNDP)は独立行政法人国際協力機構(JICA)、デリーメトロ公社 (Delhi Metro Rail Corporation: DMRC) と連携し、電気自動車 (EV)充電ステーションをデリー首都圏のメトロ駅に設置する活動を進めています。こうした充電ステーションは、駅前で客待ちをするEV三輪タクシー等に活用されることを想定しています。ドライバーはこれまでのように駅から離れた充電ステーションに行く必要が無くなり、温室効果ガス削減及び気候変動対策に貢献しているEVの利便性を上げることがねらいです。
この連携は日本政府の支援でUNDPが現在23の国と地域(うちウクライナでの活動は調整中)で実施している気候の約束(Climate Promise)イニシアティブのネットゼロエミッション事業において実施されています。
デリーメトロはJICAを通じた日本政府の開発援助(ODA)によりゼロから建設され、2022年に開業20周年を迎えました。同年は日本とインドの国交樹立70周年を記念する年でもあります。これらの協力関係、外交関係を記念し、2022年12月24日にデリーメトロの歴史で最も早く開業された駅の1つであるWelcome Metro Stationで記念祝賀式典が開催されました。
会場となったWelcome Metro Station駅構内には日本の支援、デリーメトロの歴史、モディ・岸田両首相からの二国間の友好に関するメッセージ等を紹介した常設展示スペースが新たに設けられ、駅を利用する人々が気軽に立ち寄ることができます。
展示スペース
記念式典に参加したデリーメトロ公社のヴィカス・クマール総裁からは日本との友好とメトロ支援に対する感謝が述べられると共に、メトロがデリー首都圏の移動を支える大規模輸送インフラに成長したことや、その成功例がインド各地で建設された、或いは建設が進んでいるメトロシステムの礎になったことに対する喜びが共有されました。
在インド日本国大使館の鈴木浩大使からは、デリーメトロが全長が390Km、286の駅を有する規模にまで拡大したことに加え、輸送の安全や、女性利用客の安全、持続可能な経営等の日本の鉄道事業が有する重要な理念が実践的に採り入れられている旨説明があり、デリーメトロの発展や同事業における低炭素社会への貢献に対する賛辞が送られました。
JICAインド事務所の斎藤光範所長からは、かつて同氏がJICAの若手職員としてデリーメトロ事業に情熱を持って従事していたことに加え、この思い入れのあるメトロを担うデリーメトロ公社が今やインドのメトロだけでなくバングラデシュのダッカメトロやインドネシアのジャカルタメトロの建設をサポートするまでに成長したことに対する喜びが述べられました。
式典会場でスピーチをするJICA斎藤所長
UNDPインド事務所 野田章子常駐代表は、デリーメトロが鉄道システムとしては国連のクリーン開発メカニズム(Clean Development Mechanism: CDM)に認証された最初の事例であり、カーボンクレジットとして年間約39万ドルの排出権の販売実績があることを紹介しました。また、デリーメトロが大規模、安価、高品質な輸送サービスを提供しているだけでなく、渋滞の解消や温室効果ガスの削減、カーボンクレジットによる収益拡大を成し遂げたことを大きな成功事例として賞賛し、デリーメトロ公社及びJICAと、メトロ駅へのEV充電ステーションの設置に向けて日本政府支援のネットゼロエミッション事業という枠組みの中で連携できることに対する喜びが表明されました。
式典会場にて談笑する鈴木大使、クマール総裁 (DMRC)、野田常駐代表 (UNDP)
式典は多くの関係者やメディアが参加し、日本の合気道やインドの伝統舞踊も披露され、互いの文化を鑑賞する場ともなりました。また、クマール総裁や鈴木大使は相手方の言語をスピーチに取り入れるなど和やかな雰囲気で執り行われました。
問い合わせ:
UNDPインド事務所 SDGsコーディネーター 河野雄太 yuta.kono@undp.org