国連開発計画(UNDP)はJICA緒方貞子平和開発研究所との共催にて、2024年版アジア太平洋地域人間開発報告書(RHDR) ローンチイベント「私たちの未来をつくるために：アジア太平洋における人間開発の新しい方向性」 をエリザベス・ローズ国際会議場（国連大学本部ビル） とオンラインのハイブリッド形式で11月6日に開催します。

アジア太平洋地域では、貧困の削減、健康と教育の改善、生活水準の向上という点で、数百万人に劇的な進歩が見られています。あらゆる場所で、常に一様の進展が見られているわけではないものの、経済規模が比較的大きい国々が地域平均を大きく引き上げていることは事実です。ただし、人間開発に関する政策と投資の効果が実証されているこの地域でも、国家間に顕著な格差が生じています。中間層へと躍進を遂げたコミュニティがある一方で、その恩恵に浴することなく、置き去り取り残されている人々もいます。

コロナ禍は、数百万人を貧困へと逆戻りさせ、多くの国を深刻な債務問題へと陥れることで、こうした進歩がどれだけ脆いものかを私たちに思い知らせました。気候危機や生活費の高騰、地政学的緊張の高まりで、各国やコミュニティは、こうした複合的危機に立ち向かい、レジリエンスを保つために必要なスピードで復興を遂げられていません。私たちはこうした逆風の中で、UNDP地域別人間開発報告書（RHDR）2024「私たちの未来をつくるために：アジア太平洋における人間開発の新しい方向性」の結果を披露する運びとなりました。

当イベントでは、本報告書の概要をご紹介するとともに、春日文子 (Future Earth 国際本部 日本ハブ事務局長)、北野尚宏 早稲田大学教授)、田中梨奈 (JYPS共同事務局長)、村田俊一 (関西学院大学教授)をお招きし、アジア太平洋地域における人間開発のあり方について考えるパネルディスカッションも行う予定です。