AFRI-CONVERSE 2021 #6 「Positioning Africa for A Decade of Shared Prosperity: Toward 2030/2063」
国連開発計画(UNDP)では2019年8 月に開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)に向けて日本国内で関係者及び関心のある団体・個人様の間でのネットワーキングと意見交換を支援させて頂くべく、2018年6月より月例の対話イベント「AFRI CONVERSE」を展開してまいりました。2022年開催予定のTICAD 8に向けて本イベントを再開し、JICAと隔月共催いたします。
アフリカは、コロナ禍以前、安定した経済成長、ガバナンスの改善、社会的・物理的資本への投資の増加、暴力的紛争の減少などの面で着実に進歩していました。 2020年までに、アフリカの27カ国が高所得国または中所得国に分類され、アフリカ大陸の外国直接投資収益率は11.4%と、世界平均の7.1%を大きく上回っていました。
しかし、アフリカの成長は平等ではなく、多くの地域やグループ、特に女性やマイノリティが取り残されており、持続可能ではないために陸と海洋の生態系に負荷がかかっていました。さらに、GDP成長率は過去10年間の平均で4.6%と、SDGsの目標である年率7%を大幅に下回っていました。
新型コロナウイルスは、4,000万人以上の人々を極度の貧困に追いやり、貧富の差を拡大させ、社会の亀裂をさらに露呈させました。 また、コロナ禍では弱い立場にある人々がより大きな影響を受け、アフリカ諸国では国民が政府から適切な社会的保護を受けることが困難となりました。 さらに、国際的に公平なワクチン分配が達成されず、政府が国民にワクチン接種を提供し、コロナウイルスの拡散や変異を防ぐことに困難を強いられています。ワクチン接種の遅れは、アフリカにおけるパンデミックの社会的、経済的、財政的コストを増大させており、アフリカ諸国に毎月140億ドルの負担を強いることになると、世界銀行は試算しています。
パンデミックは、成長の妨げをより一層悪化させる一方で、成長の機会も浮き彫りにしています。 第一に、アフリカ諸国は、より賢明に(テクノロジーを利用して)、より強力に(コミュニティの回復力を利用して)、より公平に(疎外されたグループを優先して)、より持続的に(グリーントランジションを利用して)前進する計画ができます。 第二に、脆弱なコミュニティ、特に農村部や国境地帯に住む人々をエンパワーすることの重要性を強調する絶好の機会を作り出しました。 第三に、アフリカ大陸自由貿易協定(African Continental Free Trade Area)の枠組みの中で、地域的な相乗効果を優先させるチャンスを大陸にもたらしました。第四に、アフリカ大陸の豊富な天然資源が開発プログラムの資金源となるよう、年間890億ドルに上る不法資金流出を食い止めるための具体的な将来的措置を講じることができます。
今後、アフリカ諸国や支援機関は、「通常通りのやり方」に頼ることはできません。アフリカ大陸は開発を再考し、天然資源と人的資本を最大限に活用する方法を見つけなければなりません。
このセッションでは、思想的リーダー、開発機関、民間セクター、学者といったマルチセクターからの登壇者と参加者が、新型コロナウイルス後を見据えた、具体的かつ公平で持続可能な利益をもたらす開発、及びSDGsやアフリカ連合のアジェンダ2063の達成に向けて大陸を動かす開発に光を当てて議論する機会を提供します。
- 日時:
2021年11月5日(金)19:30-21:00 - プログラム:
- 19:30~19:33 参加者による投票・連絡事項
- 19:33~20:35 イントロダクション
- 19:35~20:05 登壇者自己紹介・プレゼンテーション
- 20:05~20:55 対話型セッション
- 20:55~21:00 閉会
- 共催:
UNDP・JICA - 場所:
オンライン (ZOOM) - 参加費用:
無料 - 参加登録:
こちらのリンクよりご登録願います。 - 使用言語:
英語・仏語・日本語(同時通訳)
登壇者:
- アフナ・エザコンワ | UNDP総裁補兼アフリカ局長
- 加藤 隆一 | JICA上級審議役
- 椿 進 | Asia Africa Investment & Consulting (AAIC) ダイレクター/CEO
- ケー・ワイ・アモアコ | African Center for Economic Transformation創設者/代表