環境省と経団連自然保護基金から総額10億円規模の支援を受け、国連開発計画が実施するSATOYAMAイニシアティブ推進プログラムの新フェーズが発足

2022年12月17日
写真:SGPブータン

カナダのモントリオールで開催中の生物多様性条約(CBD)第15回締約国会議(COP15)で、日本の環境省、経団連自然保護協議会、国連開発計画(UNDP)は、その他の連携機関とともに、SATOYAMAイニシアティブ推進プログラム(COMDEKS)フェーズ4の実施を公表しました。

SATOYAMAイニシアティブは、2010年に愛知県名古屋市で開催されたCBDの第10回締約国会議(COP10)で、日本の里山や里海のような、世界各地に存在する社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープにおける生物多様性保全と持続可能な開発に向けた、生物多様性への統合的アプローチを通じ、「自然共生社会」というビジョンに寄与し、これを実現するためのグローバルな取り組みとして導入されました。

COMDEKSは2011年、SATOYAMAイニシアティブの旗艦プログラムとして、地域社会と連携し、生物多様性と自然資源の持続的利用を促進する目的で発足しました。2011年から2018年にかけ、プログラムのフェーズ1とフェーズ2では、20か国で200件を超える関連の草の根のプロジェクトを支援しました。2019年からのフェーズ3では、イニシアティブの持続可能性を確保するため、ランドスケープ・シースケープ保全活動の制度化と持続的な資金調達に焦点が置かれました。プログラムは、ローカル・レベルでのプロジェクトや能力育成活動の実施に加え、ランドスケープ・シースケープにまたがる地域的なアプローチに関し、世界における最良事例と教訓の積極的共有も行っています。

過去10年間、UNDPは日本の環境省から、CBD事務局の生物多様性日本基金を通じて総額1,050万ドルの支援を受け、同事務局および国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)とのパートナーシップにより、COMDEKSを実施してきました。参加国では、地球環境ファシリティ(GEF)の小規模無償プログラムを通じ、直接NGOや地域コミュニティに無償資金を供与し、地域に即したコミュニティ主導型の活動が推進されています。

西村明宏環境大臣は、「COMDEKSフェーズ4は、10年の長期にわたる、SATOYAMAイニチアティブに関するパートナーシップの集大成です。私たちは、ポスト2020生物多様性枠組のもと、途上国における生物多様性の持続的な利用を支援し、持続可能な開発目標や生態系の回復に関する国連の10年などのグローバルな目標実現に貢献していきます。」と述べました。

COMDEKSフェーズ4は、 2023年から2028年までの期間に、途上国約20か国で、関連の草の根プロジェクトを支援し、事業を拡大する予定です。

UNDPのアヒム・シュタイナー総裁は、「ポスト2020年生物多様性枠組みに基づき、UNDPは環境省や経団連自然保護協議会、その他の連携機関と緊密に協力し、すべての人にとってよりグリーンで、包摂的で、持続可能な未来に共同投資し、人々の思考と行動を転換していきます。」と述べました。

経団連自然保護協議会の西澤敬二会長は、「新たな官民のパートナーシップによるCOMDEKSフェーズ4は、地域に根差した人々の活動を支援していくこととなる。支援を受けた人々の活動は、持続可能で豊かに繁栄する未来や自然と調和する社会を人類が実現するうえで、自然とそれがもたらす資源こそ最大の資産であることを証明するだろう。」と述べました。