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ビジネスと人権アカデミー

企業が人権への影響を理解し対処するための支援

日本企業は、急速に高まりつつある、自社および自社のサプライチェーンが社会に与える影響を把握し、それを示すよう求める声に対して応える必要性に直面しています。

自国市場内で事業を行うために人権と環境のデュー・デリジェンス規範を採用する主要経済国が増えています。企業に対するプレッシャーは、政策や規範的な手段によるものだけではありません。児童労働や現代奴隷といった問題には関与したくないという消費者や投資家の関心は高まっており、さらには、世界中の無責任な企業行動に対するメディアの関心も高まっています。

今日のグローバル化した市場において、社会におけるウェルビーイングに配慮していることを証明できる企業は、長期的に安定した競争力を確保しながら、法的リスク、事業リスク、財務リスク、そして風評リスクに取り組むことができます。

UNDPは、企業による人権デュー・デリジェンスの実施、より責任あるグローバルサプライチェーンへ貢献する日本のビジネスアクターの関心の高まりを支援するため、日本政府と協力して、アフリカ、アジア・太平洋、ヨーロッパ、中央アジア、ラテンアメリカ、カリブ海地域、中東および北アフリカの 以下17 か国の日本企業、その関連会社、サプライヤー、パートナー向けに ビジネスと人権アカデミーを実施しています。

ガーナ、インドネシア、日本、カザフスタン、ケニア、キルギスタン、ラオス人民民主共和国、メキシコ、モンゴル、モザンビーク、ネパール、パキスタン、ペルー、タイ、チュニジア、トルコ、ウクライナ、ベトナム


 

日本、企業の人権尊重を強化するためのガイドラインを発表

2022 年 9 月、日本政府は、ビジネスと人権に関する 2020 年行動計画実施の一環として、責任あるサプライ・チェーンにおける人権尊重のためのガイドラインを発表しました。このガイドラインは、企業による人権尊重の取り組みを支援し、日本で事業活動を行うすべての企業に人権デュー・ディリジェンスの実施を推奨しています。責任ある企業行動を促進するための日本政府のガイドラインおよびその他のイニシアチブの詳細については、こちらをご覧ください。

ビジネスと人権~責任あるバリューチェーンに向けて (経済産業省HP)

ビジネスと人権 (外務省HP)


Global map with countries with B+HR programming

 

ビジネスと人権アカデミーとは?

企業が事業活動に伴う人権リスクを把握し、日本と17カ国で適切なデュー・ディリジェンスプロセスを確立できるよう、3ステップのガイダンスを提供します。

  1. 国別のアセスメント調査 国別のアセスメント調査は、日本企業やそのサプライヤーが 17 カ国それぞれで事業を行う際に関わる可能性のある人権リスクと人権デュー・ディリジェンスに対する期待を明らかにするために UNDPが実施します。この調査は、希望する日本企業と関連政府機関に提供されます。
  2. 人権デュー・デリジェンス研修 人権に関する国別のアセスメント調査に基づき、日本企業およびそのサプライヤーのニーズに合わせた人権デュー・ディリジェンス研修を、日本と対象17カ国で開催します。
  3. 個別ガイダンス セッション 企業は国内外の専門家より、事業を展開している国の人権への影響への取り組み方に関するガイダンスを受けることができます。非公開の対話型セッションです。

日本での第1回 ビジネスと人権アカデミーが東京と大阪で開催され、日本を代表する企業の 代表者70 人以上が参加しました。 第2 回目は 2023 年 3 月頃に予定されています。参加方法の詳細については、佐藤暁子 ( akiko.sato@undp.org )までお問い合わせください。

日本企業がビジネスと人権アカデミーに参加する意義

ビジネスと人権に関して、国内外の第一人者やゲストスピーカーから、人権デュー・デリジェンスの法律や政策について現状や動向を学ぶことができます。

  • 17カ国における最も顕著な人権に対する影響に関する最新の分析へのアクセス
  • 人権デュー・ディリジェンスの実施方法について、専門家による無償ガイダンス
  • ウェルビーイングの追求とグローバル市場での競争力強化の両立
  • 志を同じくするプロフェッショナル同志のネットワーク形成

B+HRアカデミーの情報シートをダウンロードする

 


 

参加対象

ビジネスと人権アカデミーは、自社の事業が人権に及ぼす潜在的影響をよりよく理解することに関心がある企業向けに設計されています。 ビジネスと人権アカデミーを通じて、企業がこれらの影響を特定、防止、軽減、説明する方法を学び、ビジネスと人権に関する指導原則および新たな政策に沿った企業活動に繋げることができます。

研修は、具体的に次の分野のプロフェッショナルを対象としています。

上級管理職/取締役会 / CSR・サステナビリティ・ESG  / サプライチェーンマネジメント / 調達 / 人事 / 法務 /コンプライアンス リスクマネジメント

参加方法

日本におけるビジネスと人権アカデミーの詳細については、佐藤暁子 ( akiko.sato@undp.org ) までお問い合わせください。

17 の重点国におけるビジネスと人権アカデミーについての詳細は、各国のB+HR スペシャリストにご連絡いただき、またビジネスと人権プロジェクトが最新ニュースを配信しているニュースレターにご登録ください。

コース詳細

  • 言語

日本で実施されるビジネスと人権アカデミーは、日英同時通訳付きで開催されます。

  • 講師

ビジネスと人権アカデミーの研修は、国内外の専門家によって実施されます。

日本を含む多くの国において、ビジネスと人権に関して優れたプラクティスがある企業、民間セクターと建設的な関与がある市民社会の関係者などがゲストスピーカーとして研修に参加しています。

  • 形式

ビジネスと人権アカデミーのトレーニングは、主に 2 日間にわたって対面で行われます。国の状況に応じて、オンラインおよびハイブリッド型研修も利用できます。

研修は、参加型のアプローチを採用し、講義とディスカッション、および国内のビジネス環境の文脈に合わせてアレンジされたケーススタディ演習を組み合わせています。

トレーニング カリキュラムは、日本のサプライチェーンにおける責任あるビジネス慣行に関する上記の国別アセスメントから情報を得ています。これは、UNDP人権デュー ・デリジェンス研修進行 ガイドに準拠しています。